4K(3840×2160ピクセル)解像度の動画や4000万画素超の写真など、ファイルサイズの大きなデータを保存する際に、PC本体のストレージ(HDDやSSD)では容量が不足することも多い。そんな時に役立つのが、外付けの大容量ストレージだ。
外付けの大容量ストレージというと、多くの人はHDDを思い浮かべると思う。しかし、サイズの大きなデータを編集しようと思うと、読み書き速度の遅さにストレスがたまるという展開も考えられる。ただ保存するだけならともかく、クリエイターで大量の動画や写真を取り扱う人なら、イライラする機会も多いはずだ。
「なら速度を重視しよう」と考えると外付けSSDが選択肢に入ってくるが、こちらはHDDに比べると容量単価が高い。大容量かつ高速な外付けSSDを用意しようと思うと、下手するとハイスペックなPC、あるいは新しい撮影機材が1台買えてしまうような値段になる可能性もある。
そんな悩みを解決してくれるかもしれないアイテムが、TerraMaster(テラマスター)が6月27日に発売したSSDケース(エンクロージャー)「TerraMaster D4 SSD」だ。
今回はD4 SSDの実機を借用し、本製品がどのようにストレージの悩みを解決してくれるのかを紹介したい。
SSDケースというと、多くは1基のみ搭載できるものが多い。しかしD4 SSDはPCI Express接続(NVMe規格)のM.2 SSDを最大4基搭載可能だ。
4基搭載できることのメリットは複数ある。例えば4TBや8TBといった大容量SSDを購入しようとするとかなり高価になってしまうが、D4 SSDなら512GBや1TBといった価格のこなれた容量のSSDを複数用意することで1台の大容量SSDとして運用できる。
ハイエンドなユーザーであれば、あえて8TBのM.2 SSDを4基用意して、32TBストレージに仕立て上げるなんてことも可能だ。8TBのM.2 SSDは確かに高価なのだが、現状サーバやデータセンター向けの“超”ハイエンドな32TB SSDを買うよりは安上がりとなる。
4基のSSDは、それぞれを単一のドライブ(ボリューム)として扱うことも可能だが、OSの機能やサードパーティー製のソフトウェアを使う「ソフトウェアRAID」によって単一のRAIDストレージとして使うこともできる。
動画も写真も、撮り直しの効かないデータは多い。その保存に使う場合は、複数のストレージに同一データを書き込む「RAID1(ミラーリング)」を使うと便利だ。また、読み出し速度を重視しつつ、データの冗長性を確保したい場合は、複数のストレージに分散してデータを保存する「RAID5(分散パリティ)」を使うと良い。
加えて、D4 SSDはUSB4 Version 1.0(USB 40Gbps/Thunderbolt 4)接続に対応している。USB4に対応するPCと組み合わせて使うと、外付けストレージであることを意識しないでいいほど快適なデータ転送を期待できる。「外付けストレージのアクセス速度が遅くて……」と困っている人にもオススメだ。
なお、本製品はUSB 3.2 Gen 2x2(USB 20Gbps)との下位互換性も備えているため、USB 3.2 Gen 1(USB 5Gbps)以上のUSB端子を備えるデバイスと組み合わせて使うことも可能だ。
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