イベントの総合MCは、eスポーツキャスターとしても知られる平岩康佑さんが務めた、対抗戦では競技ごとにそれぞれのタイトルに精通した実況者と解説者が付き、YouTubeのJESU公式チャンネルで配信が行われた。
2日間の対抗戦は、「TEAM EXPO」がダブルスコアに近い大差を付けて「TEAM MIRAI」を下した。
展示コーナーでは世界で行われているeスポーツ大会の紹介や、アジア競技大会など活躍したTEAM JAPAN、日本におけるeスポーツの歴史、eスポーツの教育的価値などをパネルで紹介していたり、障がいを持つ人がゲームを楽しむために作られた各社のコントローラーの展示や、最新のゲームストリーミング環境の展示、さらには各種ゲームを楽しめるコーナーなども用意されていたりした。
今回のイベントについて、JESUの早川さんにさらに詳しく話を聞いた。
早川さんは、本イベントを通じて来場者にeスポーツの魅力を知ってもらい、「eスポーツでつながるいのちと未来」について思いを馳せてほしいと今回の大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に掛けながらその抱負を語った。
JESUは2018年に既存の3つのeスポーツ団体を統合し、コンピュータエンターテインメント協会(CESA)と日本オンラインゲーム協会(JOGA)の全面的な協力を得て設立。設立当初は、eスポーツの産業や市場自体の発展、法規制への対応が主な目的であったが、その後、eスポーツをスポーツ競技として拡大し、選手層を広げるフェーズへと移行したとのことだ。
この転換点として、2024年の日本オリンピック委員会(JOC)への準加盟、そして2025年6月25日の公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)への正式加盟を挙げた。
早川さんはこれを「日本において、トラディショナルスポーツと同様にeスポーツがスポーツ競技団体として正式に認められた、本当に大きなこと」と強調。これにより、JESUは日本におけるeスポーツの統括競技団体として、スポーツ業界における地位を確固たるものにしたいという。
国際舞台では、2018年の「第18回アジア競技大会」(ジャカルタ・パレンバン)に日本代表選手を派遣するため、JESUが統合設立された背景がある。その後も「第2回東アジアユース競技大会」(ウランバートル)や「第19回アジア競技大会」(杭州)へ、JOCを通じてTEAM JAPANとして選手を派遣してきた実績を持つ。特に杭州大会では、「PUBG Mobile Asian Games Version」で5位入賞の成績を収めている。
国内においては、2019年から「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」を実行委員会の一員として主催。同選手権は国民体育大会(国体)の文化プログラムとして承認されており、「いきいき茨城ゆめ国体」(2019年)、「いちご一会とちぎ国体」(2022年)、「燃ゆる感動かごしま国体」(2023年)、そして「SAGA2024国スポ」と継続して開催。コロナ禍により、国体が中止・延期となった2020年と2021年も、eスポーツならではの特性を生かしてオンライン形式で開催を続けてきた。2024年12月の「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2024 SAGA」には40万人を超えるeスポーツプレイヤーが参加したという。
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