最近「2025年10月14日にWindows 10のサポート期限が終了する」という話をよく見聞きする。このサポート終了は「EOS(End of Support)」とも呼ばれており、企業のIT環境だけでなく、個人のPC環境にも影響を与えうる。
しかし、「Windows 10がEOSを迎えると何が起こるのか?」と聞かれると、よく分かっていないという人も多いと思われる。また、Windows 10は2015年7月29日に最初期バージョン(バージョン1507)がリリースされたということもあり、企業の情報システム担当者(情シス)の中には「WindowsのEOSを経験したことがない」という人もいるかもしれない。
そこで短期集中連載という形で、Windows 10のEOSがもたらす影響と対処法を解説していく。今回は「そもそも、EOSになるとどうなるのか?」という疑問を解消してみたい。
Windows 10のサポート期限が終了したらどうなるのか――具体的な例をもとに解説していこう。
まず結論から話すと、Windows 10がEOSを迎えたからといって、今使っているPCが即座に利用できなくなるわけではない。あくまでも「Microsoftがサポートする期間が終了する」というだけで、PCは普通に起動するし、操作もできる。
そう聞くと、「故障もしていないし、問題なく利用できているのだから、わざわざお金を払ってまでPCを乗り換える必要はないのでは?」と思う人もいるだろう。
確かに、白物家電なら製品販売期間はもちろん、修理可能期間が過ぎても問題なく利用できることが多い。「30年前に買った冷蔵庫がまだ現役だ」という話も聞く。「PCも同じじゃないか」と思ってしまうのも、無理はない。OSもサポート期限が切れたとしても、「壊れるまでは利用できる」と思いたくなる気持ちもある程度できる。
しかし、PCではサポート期限が切れたOSを利用しつづけることが、非常に大きなリスクとなりうる。
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