「AirPods Pro 3」先行レビュー 誰でも体感可能なレベルの音質向上は予想以上:本田雅一のクロスオーバーデジタル(3/3 ページ)

» 2025年09月15日 21時00分 公開
[本田雅一,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

使うと感動的な「ライブ翻訳機能」

 Apple Intelligenceを活用した「ライブ翻訳機能」は、言葉の壁を取り払いうる革新的な体験だ。

 スペイン語と英語の翻訳テストでは、同じラテン語系の言語であることもあって翻訳の遅延が非常に短く、その応答性に驚かされた。なおライブ翻訳機能はクラウドを通さず、全て端末上で行われる(オンデバイス処理)。ただし、新しい言語を初めて使う際には言語データのダウンロードが必要となる。

 この機能を実現するに当たって、同時に複数の人間がいる時に「誰の声を訳すか?」という問題を乗り越えなければならなかった。今回は「Apple H2チップ」を活用し、ビームフォーミングマイクを使って話者特定が行う手法が採用されている。ユーザーが“向いている”方向にいる話者の声を分離して翻訳を行い、背後にいる人の音声は無視する(翻訳しない)実装だ。

 またライブ翻訳中は、アクティブノイズキャンセリングがフルに働く。そのため“理解できない”言語は聞こえず、翻訳後の音声合成音だけが耳に届く。

 なお、ビームフォーミングマイクは正面から3〜4フィート(約90〜122cm)の位置にフォーカスしている。ちょうどよい距離感で対面会話しているシーンで、最適な設定だ。

アプリ画面 リアルタイム翻訳をオフライン利用するには、事前に言語データをダウンロードしておく必要がある。なお、日本語への対応は2025年末を予定しており、発売時は対応しない

チップは変わらずとも中身はフルモデルチェンジ

 AirPods Pro 3は、1回の満充電でアクティブノイズキャンセリングオンの状態で最大8時間、聴覚サポート機能を有効にした「Transparencyモード」で最大10時間の使用が可能だ。これは、AirPodsシリーズ史上最長の駆動時間であり、大西洋を横断するフライトでも充電ケースに戻す必要がない。ケースでの充電は5分間で約1時間分の容量を得られるので、スピーディーでよい。

 「Apple H2チップ」を継続採用したことから、ハイレゾ音源への対応に期待もあったが、今回は対応が見送られた。しかし、体感した限りにおいてAirPods Pro 3の製品力は明らかに向上しており、ワイヤレスという制約を考慮に入れたとしてもトップクラスの高音質を実現できている。ハイレゾ対応ワイヤレスコーデックなしでここまで到達できたのは驚異的だ。

 ケースと本体は共に少しだけ大きくなっているものの、バッテリー持続時間の確実な向上は評価に値する。聴覚サポート機能の動作時間も十分なものとなり、実用性が大幅に向上している。

ケース 充電ケースは、AirPods Pro 3(いずれも左)の方がわずかにAirPods Pro 2(いずれも右)よりも大きい。意匠も所々に違いが見られる

 従来の無難な音質から脱却し、真に音楽を楽しめるワイヤレスイヤフォンに変貌を遂げ、その上で機能面でも磨き込んだAirPods Pro 3は、iPhoneユーザーにとって第1選択肢となるワイヤレスイヤフォンである事は間違いない

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月25日 更新
  1. 定格1650Wの7.5万円電源&Noctuaファン採用の異常検知アダプターが登場! (2026年10月24日)
  2. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  3. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  4. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  5. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  6. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  7. エイサー、Ryzen 3/5を搭載したコンパクトデスクトップPC Amazon専売モデルも用意 (2026年10月23日)
  8. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  9. Anthropicが常時稼働するエージェント「Claude Duet」を発表/AMDとIntelが協業 PyTorchのx86 CPU最適化を「oneDNN」に一本化 (2026年10月25日)
  10. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー