1万円台から4万円台まで Razer/final/ソニーの最新ゲーミングヘッドセットの真価をチェックする:武者良太の我武者羅ガジェット道(3/3 ページ)

» 2025年09月18日 12時30分 公開
[武者良太,ITmedia]
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前モデルから大幅に進化したソニー「INZONE H9 II」

 ソニーグループのゲーミングギアというと、PS5をはじめとした機器を思い浮かべますが、かのモデル群を開発/販売しているのはソニー・インタラクティブエンタテインメント。ソニー本体とは別会社ですよね。

photo ソニー「INZONE H9 II」

 そしてソニーのゲーミングギアブランドとして製品数を増やしてきているINZONEは、PCゲーミング市場に注力しています。最新のラインアップでは、マウスやキーボード、マウスパッドもリリースしています。

→・ソニーが「INZONE」ブランドのキーボード/マウス/マウスパッドを発売 ヘッドセットの新モデルも登場

 INZONE H9 IIはゲーミングヘッドセットの最新モデルです。前モデルと比べるとデザインは似ていますが、中身は全てがブラッシュアップされています。ぶっちゃけ、段違いです。

photo ブームマイクは取り外し可能。USBドングルはPCだけではなく、ゲーム機やスマートフォンにも対応します

 eスポーツチームのFnaticと共同開発したINZONE H9 IIは、いわばプロゲーマーが認めたプロ仕様のゲーミングヘッドセットです。最強クラスのノイキャンヘッドフォン「WH-1000XM6」に使われているドライバーをFPS/TPSゲーム用にチューニングし、装着感や軽さにもこだわったモデルになります。

photo コントローラーは左右ハウジングの下部にインストール。ボタン/ボリウムの間に余裕があり、忙しいシーンでも押し間違いしにくいです
photo 左手をハウジングに合わせたとき、人差し指がくる場所にミュートボタンを配置。今回テストしたモデルのなかでは、最も操作しやすいと感じました

 PC用の「INZONE Hub」、スマートフォン用の「Sound Connect」アプリでカスタマイズも可能です。低音増強、Music/Videoプロファイルの他に、FnaticのVALORANTチーム、Apex Legendsチームと共同開発したという3つのFPS/TPS用プロファイルを持ちます。

 プロファイルの切り替えや、ゲーム音/チャット音のバランスはアプリで設定し、本体のコントローラーで呼び出します。

 個人的にうまいなと感じたのがミュートボタンの位置です。ハウジングの上側にあるため、手をかけてそのまま引くことでオン/オフできます。下側から押し上げる動作よりも自然です。また、ミュートボタンの出っ張りや、ブームマイク先端のLEDランプでオン/オフ状態を確認できます。ここも技あり、いや1本とったといえる仕様です。

 本体を持ったときから感じていましたが、実際に装着すると「軽っ」という言葉がもれるほどにライトウェイトです。約273gですからね。初代の約330gより大幅なダイエットに成功しました。

 このおかげで装着感が極めて良い。適度な側圧で重量を分散してくれるから、長時間戦闘でも疲れにくいのです。ヘッドバンドは、バンド部が可動式で頭部にフィットしやすく、イヤーカップも肌当たりがいいものだからストレスを感じません。

photo 側圧がほぼ変化せず、頭部にフィットする可動式バンドタイプのヘッドバンド構造
photo 肌当たりがよく気持ちよさすら感じるイヤーカップ

 FPS/TPSゲームプレイ時のサウンドも改善しました。前述したようにWH-1000XM6に使われているドライバーを採用しているのですが、これ、実は直径が小さくなっています。しかし、自社開発ドライバーの採用とWH-1000XM6開発の知見があるからでしょうか、小ぶりでも低域の量感が多めかつ音のレスポンスが速い。

 定位もBGMと効果音とチャット音声のバランスが高次元で整っています。定位が明確で、どの方向に敵兵がいるのか、どこから銃撃を受けたのかを素早く察知できます。

 そして、さすがソニーだと感じたのが音楽、映像ともマッチする部分です。どんなジャンルとも満遍なく合うあたりもソニーらしいところ。わずかに低域が強くてクリアな感じ。これはソニー製オーディオの黄金律なのかもしれません。

 さらにアクティブノイズキャンセリングの効果が強い……。WH-1000XM6ほどの精度はありませんが、“ドンパチ”やってる音と共に使うなら十分な能力があります。その分、WH-1000XM6より2万円ほど安い価格となっているので、十分に満足できます。

photo 口の真正面にマイクをもってくることも可能

 初代と比較してもっともアップデートしたのがマイクですね。情報を伝えるだけなら初代でも良かったのだけど、INZONE H9 IIは喋りだけじゃなく、ボーカルマイクとしてもイケるんじゃないかと思えるくらいにダイナミックレンジが広いのです。風防の効果も高く、叫ぶことが多くなるホラーゲーム実況者でも安心して使えそうですよ。

用途ごとにNo.1が異なる3台の最新ゲーミングヘッドセット

 今回は3つの最新ゲームヘッドセットをチェックしましたが、価格差や用途を考えると、どれが一番優れているとは言い切れない結果となりました。あえて記すなら、FPS/TPSゲーム専用として選ぶならVR3000 EX for Gamingのコスパがキラリと光りますし、音楽ゲームやエンタメコンテンツも楽しむならバランスが良いINZONE H9 IIがよし、そしてオンラインミーティングなどにも参加するなら音量調整がしやすいBlackShark V3 Proは秀でていると感じました。

photo マイク部のサイズ差を確認。カバーがついているので分かりづらいが、BlackShark V3 Proは12mm、VR3000 EX for Gamingは(きっと)スタンダードなMEMSマイク、INZONE H9 IIは(きっとBlackShark V3 Proより大きな)単一指向性マイクカプセルを使用していると思われる

 とはいえBlackShark V3 ProとINZONE H9 IIが示した、高音質なマイク性能は、今後の1つのトレンドとなるかも。低遅延ワイヤレスで帯域もダイナミックレンジも広いマイクが入ったヘッドセットって、実況コンテンツを作るときの特効薬になりますからね。

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