シャープが10月31日、VRグラス「Xrostella VR1(クロステラ ブイアールワン)」の開発を発表。クラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING」にて、2025年11月下旬以降に支援者の募集を開始する。
PCやスマートフォンと有線接続することで使用する。スマートフォンの開発で培った小型・軽量化技術を生かし、約198gという軽さを実現。長時間装着しても疲れにくくなる装着感を追求した。素早く着脱できるようメガネ型のデザインを採用し、隙間時間でも気軽に利用できるようにした。
片眼2160×2160ピクセル、最大90Hz駆動の液晶ディスプレイと、薄型で光効率の高いパンケーキレンズを搭載している。PCと接続した際には、本体内蔵のカメラが周囲の空間を認識、マッピングするインサイドアウト方式の6DoFトラッキングに対応。装着したユーザーの位置や頭部の動きを上下、左右、前後の6方向で検出でき、歩行や傾きなどをリアルタイムにVR空間に再現するという。付属のコントローラーを活用することで手の動きを検出し、物をつかんだりメニューを選択したりする操作を行える。
接続するPCは、OSがWindows 11以降、CPUがIntel Core i5-12600K以上、グラフィックボードがNVIDIA GeForce GTX970以上、メモリが8GB以上のスペックが必要になる。
スマートフォンと接続した際は、スマートフォンの画面をグラス上に表示し、大画面で映像コンテンツを楽しめる。なお、スマートフォンはAQUOS sense10との接続を検証しており、対応機種は順次拡大していく予定だ。
マイクやスピーカーを内蔵しており、VR空間で会話をしたり音声コンテンツを楽しんだりもできる。メガネをかけたまま装着することはできないが、瞳孔間距離と視度(0D〜-9.0D)を調整する機能を備えているので、メガネをかけていなくてもピントを合わせることで使用可能になる。サイズは約70.6(幅)×160.7(高さ)×106(奥行き)mm。
シャープは2023年1月にVR用ヘッドマウントディスプレイのプロトタイプを発表しており、175gという軽さを特徴としていた。今回はグラス型のデザインにして、より装着感や手軽な利用に注力した形だ。なお、シャープはNTTコノキューとの合弁会社、NTTコノキューデバイスでXRデバイスの共同開発を行っているが、今回のXrostella VR1は、シャープが単独で開発したデバイスとなる。
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