Appleの最新ワイヤレスイヤフォン「AirPods Pro 3」は、前モデルの「AirPods Pro(第2世代)」(AirPods Pro 2)が2022年発売だったことを考えると、実に3年ぶりのモデルチェンジとなる。前世代から引き続きアクティブノイズキャンセリング(ANC)やヒアリング補助機能に対応しつつ、新たに心拍測定やライブ翻訳に対応したのが特徴だ。
筆者はAirPods Pro 2を使用していなかったため、前モデルとの使用感の違いを直接比較することはできないが、一般的なイヤフォンとしての使い勝手や心拍測定機能などを実際に試してみたので、その内容を詳しく紹介していこう。
外観は従来モデルと大きく変わらず、一目で「AirPods」と分かるデザインを継承している。ただし細部には改良が加えられ、充電ケースはやや大型化しつつも軽量化を実現した。イヤフォン本体も形状がわずかに変更されているが、特徴的なスティック状デザインは健在だ。重量はわずかに増えた(片耳で約5.55g)ものの、実使用では気にならないレベルだ。
イヤーチップの装着位置を内側に回転させる設計変更により、装着感が大幅に向上した。AirPods Pro 2との直接比較はできないが、初代AirPodsと比較すると、より深く耳にフィットする印象で、安定感が格段に増している印象だ。
イヤーチップはXXS/XS/S/M/Lの5サイズが付属しており、Mサイズが標準で装着済みとなっている。
AirPods Pro 3の注目機能の1つが、心拍センサーの内蔵だ。イヤフォンへの心拍数センサー搭載は決して目新しいものではなく、例えば2017年に発売されたSamsungの「Galaxy Gear IconX」や、2020年に発売された「Amazfit PowerBuds」にも同様の機能が搭載されていた。
最近では搭載製品を見かけなくなってきたが、これはスマートウォッチやフィットネストラッカーの普及により、イヤフォンでの計測ニーズが相対的に低下したことが理由かもしれない。
AirPods Pro 3では装着中の心拍数を計測できるが、常時計測ではなくワークアウト中の心拍数測定を目的としている。ランニングやウォーキングであれば、「Apple Watch」などのスマートウォッチで計測した方がより詳細なデータを取得できる。
しかし、ジムでの筋力トレーニングの場合、リストラップやパワーグリップを使用することも多く、スマートウォッチは邪魔になることがある。その点、イヤフォンでの計測は非常に実用的だ。
防じん性能と耐汗耐水性能は従来のIP54からIP57に向上しており、より激しい運動時の汗にも強くなっている。
AirPods Pro 3では、ライブ翻訳機能が利用可能となった。この機能はAirPods Pro 3だけでなく、AirPods Pro 2やANC搭載AirPods 4などでも利用できる。ただし、iPhone側のApple Intelligenceを使用するため、利用にはiPhone 15 Pro以降とのペアリングが必須条件となっている。
AirPodsを使用したライブ翻訳機能は、単にiPhoneで再生している音声を翻訳するのではなく、対面で会話している相手の言葉をリアルタイムで翻訳してくれるという機能だ。事前に言語を設定しておく必要はあるものの、翻訳された言葉を即座にイヤフォンで聞くことができる。相手もAirPods Pro 3を使用していれば、異なる言語間でもスムーズな会話が成立する。
iPhoneの画面には、相手の発言とその翻訳内容、さらに自分の発言も相手の言語に翻訳されて表示される。この画面を見せながらコミュニケーションをとることも可能で、旅行先やビジネスシーンでの活用が期待できそうだ。
非常に便利な機能で、本稿執筆時点で日本語は未対応だったが、11月4日のiOSアップデート(iOS 26.1)で日本語/イタリア語/韓国語/中国語(簡体字)が追加された。現在は英語/フランス語/ドイツ語/ポルトガル語/スペイン語を含めた各種言語で利用可能だ。
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