さて、スマートスピーカーとしての本製品の特徴の1つに、超音波センサーを用いて部屋への入室を検知して照明をつけたり、音楽の再生を開始したり、誰かが入室したことを通知するといった、定型アクションを実行できることが挙げられる。
機能自体は、スマホアプリの設定画面でオンにするだけで利用できる。その後、人を検知した時に起こす挙動について、定型アクションで条件設定してやるとよい。用途はアイデア次第で、不在になった時だけ実行するアクションも設定可能だ。
本製品は温度センサーも内蔵しており、これを用いた定型アクションも設定できる。例えば温度が一定以下になれば通知を飛ばしたり、エアコンをオンにしたりするといった具合だ。こちらもアイデア次第でさまざまなアクションを設定できる。
超音波モーション検知。感度と範囲をそれぞれ3段階で指定できる(左)。人が検知された、もしくはされなかったことをトリガーに定型アクションを実行可能だ(中央)。実際の設定画面。実行条件の指定が終わったら「Alexaのアクション」をタップ(右)
人検知だけでなく、温度をトリガーとした定型アクションも設定できる(左)。設定温度「以上」もしくは「以下」になった場合に実行する条件を設定可能だ(中央)。実際の設定画面。実行条件の指定が終わったら「Alexaのアクション」をタップ(右)
今回は家電との連携ではなく通知の送信を選択した。送信されるメッセージをテキストで入力しよう(左)。設定が完了したら保存しようする(中央)。「温度センサーが22度以下を検知」という条件を満たすと、このように通知が飛んでくる(右)ただし、超音波モーション検知は、感度および範囲こそ3段階で調整できるものの、部屋の間取りや本体の向きに合わせた詳細設定は不可能だ。試用していても、的確に反応したかと思えば、何をしてもだんまりの場合もあるなど、何をトリガーに反応しているかが分かりにくい。在室確認はマイクが拾った音なども参考にしているらしく、アルゴリズムはかなり複雑だと考えられる。
部屋に居続けた場合の挙動も、やや不明瞭だ。ヘルプには30分たつと再度反応するといったニュアンスの記述があるのだが、入室後に室内で就寝して翌朝に履歴を確認すると、反応は数時間おきだったりと、こちらもトリガーが不明瞭だ。定型アクションを設定するにしても、あまりシビアな条件は設定しない方がイライラせずに済むだろう。
ちなみに、これは温度センサーも同様だ。センサー自体は自動的にセットアップ直後にキャリブレーションを行っているようで、精度自体は悪くなく、今回試用した限りでは温度変化は正確に拾えていた。
とはいえセンサーが本体に内蔵されていることから、多少なりともデバイス本体の発熱に影響されるところはあるはずで、任意の場所にピンポイントで設置可能な外付けの温度センサーに比べると信頼性は低い。
また温度の履歴は短期間しか残らず、長期に渡って温度変化の推移を追ったり、特定期間と比較したりするような用途には使えない。機能自体はあって困るものではないが、冷暖房が入れっぱなしになっていないかを外出先からチェックするなど、こちらも緩めの用途で考えておいた方がよいかもしれない。
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