「Ryzen 7 9850X3D」先行レビュー L3キャッシュ爆盛りCPUはクロックアップでどうなったのか?(1/4 ページ)

» 2026年01月28日 23時00分 公開
[迎悟,ITmedia]

 AMDのデスクトップPC向け新型CPU「Ryzen 7 9850X3D」の国内発売が、1月30日11時から始まる。想定販売価格は9万4800円だ。

 発売に先駆けて、本製品を試す機会を得たのでパフォーマンスをチェックしていく。

Ryzen 7 9850X3D Ryzen 7 9850X3Dのリテール(市販)パッケージ。「X」の付くモデルには純正CPUクーラーが付属しないため、パッケージもその分だけ薄くなっている

Ryzen 7 9850X3Dの概要

 Ryzen 7 9850X3Dをすごく簡単に説明すると、2024年11月に発売された「Ryzen 7 9800X3D」のクロックアップモデルとなる。

 CPUソケットは、Ryzen 7000シリーズから続く「Socket AM5」で、「AMD X870」「AMD B850」といったRyzen 7000/9000シリーズ向けチップセットを備えるマザーボードで稼働する。既にRyzen 7000/9000シリーズを搭載する自作PCを使用している場合は、基本的には換装するだけで利用可能だ(※1)。

換装前にUEFI(BIOS)の更新が必要となる場合がある。また、換装前のCPUのTDP(熱設計電力)によっては、冷却機構や電源装置の換装も必要となる可能性もある

 Ryzen 7 9800X3Dと同様に、本製品では第2世代の「3D V-Cacheテクノロジー」によって64MBのL3キャッシュを“積層で”追加している。追加のL3キャッシュをCCD(Core Complex Die:CPUコアを含むダイ)の下部に設置することで冷却効率を高め、最大クロックを引き上げている。

第2世代3D V-Cache Ryzen 7 9850X3Dで採用している「第2世代3D V-Cacheテクノロジー」の概説。初代ではCCDの“上部”にL3キャッシュを積層していたのに対して、2代目では“下部”に移したため、CCDの冷却効率が高まり、最大クロックを引き上げている

 先述の通り、Ryzen 7 9850X3Dは「Ryzen 7 9800X3Dのクロックアップモデル」だ。主な仕様は以下の通りとなる。

  • CPUコア(Zen 5アーキテクチャ):8基16スレッド(4.7GHz〜5.6GHz)
  • L1キャッシュ:640KB
  • L2キャッシュ:8MB
  • L3キャッシュ:96MB(32MB+追加64MB)
  • TDP(熱設計電力):120W

 最大クロックが400MHz向上しているものの、TDPは120Wで据え置きとなっている。ただし、L3キャッシュを増量していない「Ryzen 7 9700X」(8コア16スレッド/3.8GHz〜5.5GHz)と比べるとTDPが2倍近くになっているので(65W→120W)、冷却機構には一定の配慮が求められる。

CPU-Z 「CPU-Z」で確認したRyzen 7 9850X3Dの情報
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