2002年に「M.A.P.P.」の名で登場した、あのプロダクトが帰ってくる。エレコムが24年ぶりに復刻した“士郎正宗デザインマウス”は、当時の独創的な造形を忠実に踏襲しつつ、単なる懐古にとどまらない「令和の仕様」へとブラッシュアップを遂げている。
5月下旬、エレコムから士郎正宗デザインマウス「M-SHIROW1」シリーズが発売された。同製品は24年前の2002年、周辺機器のデザイン性を高めるプロジェクト「M.A.P.P.」から誕生した伝説的マウスをベースにした復刻モデルである。
士郎正宗氏は、代表作「攻殻機動隊」を筆頭に「アップルシード」や「ドミニオン」などでも知られ、海外からも高い評価を受ける漫画家/イラストレーターだ。
今回の復刻にあたっては、現代の仕様変更に伴う形状の変化に対応するため、士郎氏自身が再びデザインを描き起こしている。不変の魅力と進化したポイント、そして現代のデバイスとしての実力について、実機を通して検証していく。
今回試用したのは、新色ブルーの「M-SHIROW1SC」だ。パッケージもボディー色と連動したカラーリングで、スリーブ式の外箱に両開きの内箱が収まるユニークな二重構造を採用している。黒地のスリーブには丸い切り抜きが施され、内箱の鮮やかな水色がアクセントとしてのぞくツートーン仕上げだ。その窓からは「士郎正宗」の文字が整然と並ぶ姿が確認できる。
価格はオープンプライスで、エレコムダイレクトショップでの販売価格は1万2800円。各色3300台の限定生産品となっている。
ブルー一色の内箱は、スリーブを外すと白抜きで幾何学的な同心円デザインが現れる仕様だ。円相窓を思わせる切り抜きや落款風のフォントなど、外箱の和風テイストから一転して、サイバーパンクな世界観が牙を剥く。
テクノロジーとアジア文化の混沌とした融合は「攻殻機動隊」の真骨頂であり、映画「ブレードランナー」の時代からサイバーパンクと和の相性は抜群だ。パッケージの段階からファンを歓喜させる心憎い演出である。
そして内箱を開いてマウスを取り出すと、黒い台紙の中央に白いフォントで "So let's do it! A little voice is urging me on.... My ghost" と英文が記されていた。攻殻機動隊の中で草薙素子がつぶやく有名なせりふ「そうしろとささやくのよ 私のゴーストが」を踏まえた一文だろう。
だが、製品名には「攻殻機動隊」の文字はどこにもない。あくまでも「士郎正宗デザイン」だが、「まあそうだよね」とニヤリとさせられる作りだ。両開き仕様の内箱はマウス本体の飾り台としても使える作りで、コレクターズアイテムとしての演出が随所に行き届いている。
もう一つ、コレクター魂をくすぐるアイテムが、マウスのカラーごとに色違いで付属する士郎氏の描き下ろしイラストカードだ。イラストは共通だが、まれに限定イラスト(1種)が入っているとのことだ。
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