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「AIハイパースケール」でNVIDIAに真っ向勝負を仕掛けるAMD 2030年に向けたロードマップを公開:AMD AI Advancing 2026(2/4 ページ)

» 2026年07月28日 15時00分 公開

競合「NVIDIA Vera Rubin」に対する優位性をアピール

 AMDがHeliosで目下のライバルとしているのが、NVIDIAのVera Rubinだ。HeliosとVera Rubinを見比べると、両者には拡大戦略に大きな違いがあることが分かる。

 両者は、ハイパースケーラーや巨大AIデータセンターで採用されている「OCP(Open Compute Project)」ベースのラックを用いている点では共通している。しかし、Vera RubinがNVIDIA独自のエコシステム「CUDA(Compute Unified Device Architecture)」を軸にした垂直統合型ソリューションを志向しているのに対して、Heliosは「ROCm(Radeon Open Compute)」を軸に、オープン戦略を展開してパートナーの取り込みを重視していることが異なる。この違いは、以前のレポートでも書いた通りだ。

 また、ハードウェア的にもNVIDIAが独自仕様の「NVLink」によるノード間の密結合で高速化を実現し、いわゆる「ターンキー型」の(すぐに使える)高性能ソリューションを志向しているのに対し、AMDはオープン標準であるUALinkなどを採用しつつ、導入者が自らのデータセンターに合わせて仕様をより安価にカスタマイズできるようにしている。

オープンである NVIDIAとは異なり、AMDは“オープン”であることを強調する戦略を取っている

 もう1つ、AMDは先ほども触れたHeliosの最大31TBというHBM4メモリ空間の存在も強みとして強調している。

 システムとしての総合性能、特に学習方面ではNVIDIAのシステムの方が優位な部分もある。しかし、AMDのHeliosは、推論の実行において1ラック内でデータ処理が完結するような動作も可能なため、処理速度と消費電力面においてVera Rubinに対して有利だという。

 基調講演ではスーCEOが「Heliosが競合(Vera Rubin)に対して平均して10〜15%程度高いパフォーマンスを発揮する」と説明しつつ、「Heliosは高パフォーマンスのみならず、1ドルあたり最大で30%多くのトークンを提供可能で、これは非常に優れた価格提案力だと考えている」と強調している。

 今後、AIデータセンターにおける推論処理の重要性がより高まることを考えれば、メモリ容量と帯域幅の優位性は強い訴求ポイントになるだろう。

Vera Rubinに対する優位性 Vera Rubinと比較した際のHeliosの優位性。特にメモリ容量やスケールアウト時のネットワーク帯域の広さは、かなりの強みといえる
ラック当たりのパフォーマンス Heliosの1ラック当たりのパフォーマンス(スペック)
推論比率 昨今のAIでは「学習」の需要も旺盛で成長を続けているが、世間が求めるAIワークロードでは「推論」の比重が高まりつつある

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