テンプル部分には、Boseが監修したスピーカーを内蔵しています。定位は良好で、画面内の音がどの方向から聞こえているのかを把握しやすい音作りです。
一方、音質や低音の量感は、敵の足音などを強調するゲーム向けというよりも、音楽や映像を自然に楽しめるオーディオ寄りだと感じました。対戦ゲームで音の情報を重視するなら、ゲーム向けのイヤフォンを別途使いたくなります。
音量を上げると、エアコンの動作音などはプレイ中には気にならなくなりました。音漏れはある程度発生しますが、自宅の個室やホテルの室内で使う分には問題になりにくいでしょう。電車内や静かな共有空間では、周囲への配慮が必要です。装着時間については、1時間ほどなら問題なくプレイできましたが、2時間近く使い続けると耳や鼻にかかる重さが気になるようになりました。
ROG XREAL R1の240Hz表示は、単なるスペック上のアピールではなく、実際のプレイ体験を明確に底上げする機能でした。XREAL One Proの基本設計を用いた上でフロントフレームを金属製にして放熱性を高め、ARグラスで最大240Hzを実現した点、そしてControl DockによってPCと複数のゲーム機をまとめられる点は、非常に実用的です。
とはいえ、ROG XREAL R1の価格は14万1550円です。対するXREAL One Proは8万4980円で、その差額は約5万6600円に上ります。解像度や視野角、3DoF、電子調光、Bose監修サウンドといった基本的な映像体験は共通しており、主な違いは最大240Hz表示、放熱設計、Control Dockの有無、そしてROG独自のゲーミング機能に限られます。
さらに、フルHDで240fps近い描画を安定して続けるには、高性能なゲーミングPCが必要です。そのクラスのPCを所有するユーザーであれば、既に240Hz以上のゲーミングモニターを持っている可能性も高いでしょう。
ROG XREAL R1は、物理的なゲーミングモニターを画質や価格性能比で完全に置き換える製品ではありません。その真の価値は、高リフレッシュレートの大画面を持ち運び、ソファやベッド、ホテルなど、モニターを設置できない場所でも使えることにあります。
240Hzにこだわり、PCと複数のゲーム機をControl Dockにまとめたい人にはROG XREAL R1が適しています。一方、120Hzで十分という人や、動画視聴、一般的なゲーム、仕事用ディスプレイとしての利用が中心であれば、価格と重量のバランスに優れたXREAL One Proの方が、総合的な満足度は高いかもしれません。
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