都心の小学生、ケータイ利用の実態は:調査リポート

» 2009年12月04日 15時09分 公開
[ITmedia]

 ピットクルーは12月2日、中央区立の小学校6校と共同で行った「小学生の携帯電話利用に関する調査」の結果を発表した。

 この調査は9月1日から10月20日まで、中央小学校、京橋築地小学校、明石小学校、泰明小学校、城東小学校、明正小学校の全校生徒を対象に、都心部における小学生の携帯利用と携帯電話からのネット利用の実態を調査する目的で実施したもので、有効回答数は1145人。

 同調査によれば、中央区立小学校6校児童の携帯電話所有率は54.3%で、男女別に見ると、男子は48.5%、女子は61.1%だった。また、小学校6年生の所有率は68.9%。男子では65.6%、女子では72.2%となり、文部科学省が公表した小学6年生の携帯電話所有率全国平均である男子18.9%、女子30.5%という数値を大きく上回った。

 高所有率の背景には、今回の調査対象に長距離通学をしている生徒が比較的多い学校が含まれていたこと、中学受験志向が高く、放課後に塾通いをする生徒が多いこと、さらに生活圏と繁華街が近いため、保護者の防犯意識が高いことなどがあるものと推測されている。

 携帯電話を所有した時期は、小学1年生という回答が48.2%と最も多く、以下、小学2年生が14.6%、小学3年生が14.1%と続いた。携帯電話所有時期は、就学前から所有しているという回答も含め、小学3年生までの合計値が8割を超えており、早期化している様子がうかがえる。また携帯電話非所有者に所有を希望するかを聞くと、55.4%が希望すると回答した。また、同じく携帯電話非所有者のうち、33.3%が携帯電話の所有について保護者と話し合った経験があると回答している。

 携帯電話の利用目的について聞くと、メールを利用しているという回答は75.1%。サイト閲覧という回答は21.7%で、メール利用率と比べると低い数値にとどまった。携帯電話の利用時間帯は、20時くらいまでという回答がもっとも多く66.7%となり、これに22時くらいまでという回答が18.3%で続いた。高学年は低・中学年と比べ、22時くらいまでとする回答率が高いものの、22時を超えて利用するという回答が大きく増加することはなかった。

 携帯電話の使用に際し、怖い経験をしたことがあるかという質問には、17.1%が「ある」と回答。特に6年生女子は「ある」とする回答がひときわ多く、32.2%にのぼった。怖い経験の内容は、「変なメール」が最多で63.6%。「お金の請求」という回答も14.3%あった。怖い経験をした際の相談先については、74%が「おうちの方」と答えている。また、「相談しない」とする回答は女子は2.2%なのに対し、男子では29%となり、ネットのトラブルに関しては、主に男子児童へのフォローが重要だと言えそうだ。

 フィルタリングを使っているという回答は15.9%で、東京都が小中学生の保護者に行った調査で得られた57%という数値と比較すると、かなり低くなっている。とは言え半数を超える児童が、フィルタリング利用の有無について「わからない」と回答しているため正確な利用率は不明だが、認知はまだ十分ではないようだ。

 さらに携帯電話利用に関してルールの取り決めがあるかどうかを聞くと、56.1%が「ルールを決めている」と回答した。4年生を除くすべての学年で女子の方が「ルールを決めている」とする割合が高く、また高学年になるほど高い割合を占める。高学年女子は携帯電話所有率、怖い経験体験率ともに高い数値となっているが、他方でルールを決めて利用しているのも高学年女子に多いという結果が得られた。

 ルールの内訳については、「時間」「料金」「場所」など、基本的な条件が挙げられたほか、「友達とメールをするときは親から許可をもらう」「知らない人からの電話に出ない」など、具体性のあるルールも目立った。特に利用相手を限定して使わせる傾向があり、「携帯電話は原則、保護者との連絡用」としたい保護者の意図がうかがえるという。

 今回の調査により、都心部の小学生が保護者との間で取り決められたルールを守りながら、携帯電話を利用している実態が明らかになった。また、家庭のルールが、携帯電話からのサイト閲覧やメール利用の機会や頻度の抑制につながっていることがうかがえる。

 現時点で、小学生のネット利用に強い影響を及ぼしているのは家庭のルールであることから、ネットリテラシー教育では、保護者が積極的に児童と話し合い、明確なルールのもとで情報通信機器を取り扱わせる「ペアレンタルコントロール」に一層注目すべきだとまとめている。

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