Appleのシェアは今年がピーク?――「Samsungの後を追うことになる」とABI Research調査リポート

» 2013年01月18日 14時41分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 スマートフォン市場でトップ争いを繰り広げているSamsungとApple。今後のシェア争いが気になるところだが、ABI Researchはスマートフォン市場におけるAppleのシェアは2013年がピークになると予測している。

 携帯電話市場全体に関する最新レポートでABI Researchは、2014年にスマートフォンの出荷台数は携帯電話全体の50%となり、最大の携帯電話セグメントになると予想している。同社では2018年の携帯電話出荷台数は24億台に達するとみており、そのうち69%をスマートフォンが占めると予測。LTE端末は2018年には全体の35%に達し、スマートフォンに限定すると50%を占めるみこみだという。

 端末メーカーについては、Appleは2013年のシェア22%をピークに、2018年までは横ばいで推移すると予想している。ライバルのSamsungは、2010年にわずか8%だったスマートフォンのシェアを2012年には30%まで拡大したことに触れ、「Samsungは2013年に技術、ソフトウェア、デバイスでリーダーとなり、当面その地位を維持する」とみる。加えて「Samsungの勢いが弱まることは考えにくく、AppleですらSamsungの後を追うことになるだろう」と述べている。

 現状、SamsungのスマートフォンはAndroidが9割を占めているが、Samsungはほかにも、Bada、Tizen、Windows PhoneといったOSの端末を開発している。ABI Researchは、同社が今後、今後どのOSを重視するかによってスマートフォンOS市場の展望が変わってくるとも予想しており、Samsungの動きに注目が集まる。

 ABI Researchでは、今後のスマートフォン市場の成長を支えるのは低価格セグメントの製品になるとみており、2018年には平均販売価格(ASP)が250ドル以下のスマートフォンが全体の62%を占めると予想している。

 なお、同日付けでNielsenが発表した調査では、ブラジル、ロシア、インド、中国のBRIC諸国でのスマートフォン市場の現状を報告している。それによると、4カ国のうちスマートフォンの普及が最も進んでいるのは普及率6割を超える中国で、ロシアとブラジルはそれぞれ37%と36%、インドは10%にとどまっていると報告している。

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