続いて屋内の作例を見ていこう。
蛍光灯下での撮影は、基本的にはA5501Tと同じ系統の絵だ。暗部の落ち込みが大きいため少々沈み気味だが、ホワイトバランスはしっかり合っており、発色も濃いめでよく出ている。曲線や斜め線のぎざぎざが気になる程度といっていい。
続いて白熱灯下での撮影だ。
思ったより暗めに写ってしまったのが気になるが、色も濃く乗っていて悪くない。ホワイトバランスは完璧に補正されている。
ではロウソク灯下の作例だ。
ロウソクのみでは強く増感されるため、全体に派手なノイズが乗っている。しかし色はしっかりと残っており、A5501Tに比べるとずいぶん良くなっている。夜景モードがないため、増感しないでシャッタースピードを落とすという選択肢はない。
ライトを点灯すると明るくなる分増感が抑えられ、色もそれなりに出ている。光量自体は強くない。
撮影機能が少ないので、作例のバリエーションも少なくなってしまったが、前モデルの「A5501T」(2003年11月の記事参照)に比べると、特に暗所での画質が向上しているのが分かる。この機能の少なさやシンプルさは、スナップ代わりに気軽に撮るには悪くない。
A5504Tのカメラ機能はシンプルだが、動画機能はなかなか面白い。特に注目は「全画面モード」での撮影。miniSDカードに最大20分まで記録でき、320×240ピクセルというQVGAサイズで秒15コマというハイスペックぶりだ。もともと付属のケーブルでつないでテレビで見るためのモードだが、ファイル形式は3G2(3GPP2)であり、QuickTimeがあればPC上でも鑑賞できる。
動画のサンプル
曇天の上にコントラストが高すぎて、色はいまひとつ合わなかったり明暗がはっきりしているが、音はけっこうしっかり入っており、動きも滑らか。なかなか使えそうなモードだ。なおこのムービーでは、撮影中にズーミングを試している。撮影中にもズームできるのだ。その際にボタンを押す音も拾ってしまっているがそれはご愛敬ということで、白鳥とその子供が優雅に泳いでいる姿を堪能してほしい。
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