ドイツの「プリペイド携帯事情」を調べてみた(1/2 ページ)

» 2005年03月22日 12時33分 公開
[山根康宏,ITmedia]

 今年も、独ハノーバーで世界最大級のIT総合見本市「CeBIT 2005」が開催された。筆者も会場に出かけたが、今年はVodafone 3G端末やFOMAの「N900iG」を片手にメールチェックする日本人を多く見かけた。

 こうした国内端末の国際ローミングは大変便利だが、海外での利用料金は日本で使う時よりも割高だ(1月19日の記事参照)。複数名で現地入りした場合など、互いに連絡を取るために毎回日本へ国際電話をかけるのはバカバカしい気もする。利用頻度が高い場合などは、現地でプリペイド携帯を買って、割安料金で利用することも考えたいものだ(2004年8月24日の記事参照)。

 現地で購入したプリペイド携帯なら、PCと接続してのパケット通信も可能。FOMAの国際ローミングは、この機能に対応していないから「PCでのデータ通信は現地プリペイドで」といった使い分けも面白い。というわけで、CeBITついでに現地のプリペイド端末をチェックすることにした。

身分証明書が必要だが気軽に購入できる

 ドイツはほかのヨーロッパ諸国同様、携帯の通信方式にはGSMを採用している。昨年からはW-CDMAもサービス開始されているが、いずれにせよSIMカード(USIMカード)を使うことになる。そのため旅行者や非居住者が容易に携帯電話を使えるよう、GSMのプリペイドSIMカードが販売されている。GSM端末さえ持っていれば、プリペイドSIMカードを挿入して、現地の安い料金で利用できるわけだ。

 端末を持たないユーザーには、プリペイドSIMカードとGSM端末をセットにした「プリペイド携帯パック」も販売されている。日本のように、端末そのものに番号が書かれているわけではない点がポイントだ。

 なお、ドイツではプリペイド回線の利用に登録が必要。購入時には身分証明書の提示が必要で、旅行者ならパスポートとなる。住所を求められることも多いが、その場合は宿泊先のホテルの住所を伝えればよかった。

Photo 代理店の店頭に並んでいる、プリペイドSIMと端末の「プリペイド携帯パック」

プリペイド携帯を売っている場所

 ドイツには現在、シェア順にドイツテレコム系のT-Mobile、日本でもおなじみの英Vodafone、海外版iモードを展開中のE-Plus、英O2、合計4社がGSM事業を展開している。

 ドイツにも日本同様、代理店方式の店があり、上記4社〜数社のSIMカードや端末を扱っている。家電店内にも、携帯電話コーナーがあることも多い。さらにドイツポスト(郵便局)の一部の店では、同じ“元国営系”だからなのかT-MobileのSIMカードと端末を扱っていることもある。

 そのほかに、独立系の携帯ショップもいくつかあるようだ。フランクフルト市内を歩き回ってみると、繁華街を中心にこうした携帯ショップをよく見かけた。

Photo 左上から右回りにドイツテレコムの総合店(T-Mobile)、Vodafone、O2、E-Plusの各ショップ。コーポレートカラーが明確化されており、それぞれピンク、赤、青、緑の色で統一されており、街中でもかなり目立つ
Photo 左はドイツ各地にショップのある代理店、debitel。右は家電チェーン店Saturn

全社のプリペイド携帯を購入してみる

 筆者はGSM端末を持っているから、プリペイドSIMカードのみで通話ができる。今回もそうする予定だったが、ショップを回ってみるとVodafoneのプリペイドSIMカードとMotorolaのモノクロエントリーモデル「C115」がセットになったプリペイド携帯パックが、35ユーロ(1ユーロ=約140円)前後と格安で売られていた。10ユーロ分の料金が含まれているため、3500円程度で端末も購入できる計算だ。

 この価格なら端末を買うのも悪くない。また調べてみると、他社でも安いものなら40〜50ユーロ(5500〜7000円)くらいのセットがあるようだった。

 ならば各社のセットをさまざまなところで買い比べてみるのも面白いかもしれない。ということで4社4端末を購入すべく、フランクフルト市内を探索してみることにした。

Photo あちこちで見かけたVodafoneのプリペイド携帯パック。端末はC115。山積みで格安だった

 まずはC115が格安のVodafoneショップへ。店内に入ってみると、始まって間もないW-CDMAサービスを大々的にアピールしていた。Vodafone live!の広告も派手に掲載されている。

 Vodafoneのプリペイドは「CallYa」という商品名で、店内の一角に専用コーナーをすぐに見つけることができた。端末は約10機種と豊富。さっそく一番格安のセット品を購入しようと思ったものの、周りのカラー液晶端末と見比べると物足りなさを感じてしまう。かといってVodafone live!対応のカメラ端末はやや高価。結局、ブラックボディー&小型軽量でカラー液晶、スタイルも気に入ったSony Ericssonの「T290i」パックを79.9ユーロ(約1万1000円)で購入した。

 パスポートを提示し申込書にサインする間に、店員はPC端末になにやら打ち込んで、即登録完了。購入後すぐに使えるという。プリペイドSIMカードはすでに端末にセットされており、電源を入れるとすぐにVodafoneの電波をつかんで利用できた。

Photo Vodafoneの「CallYa」パッケージ。「T290i」は101×44×19ミリと小型だ。なおドイツでは端末のことをHANDY(ハンディ)と呼ぶのが一般的なようだ
Photo Vodafone/CallYaのパンフレット。プリペイド向けなので最新機種やハイエンドはないが、種類は豊富

 そばに大型家電店があったので、さっそく入ってみる。ここでも全社のプリペイド携帯パックが売られていた。特にO2のものが目立つ。Nokia「3410」パックが40ユーロと安めだったが、気になったのはNokia「3510i」というやや古めのカラー液晶端末。先ほどの「T290i」同様、79.9ユーロで10ユーロ分の通話料が付いているという。

 実は店内に同端末用の“StarWars”純正着せ替えカバーが売られており、このカバーを付けたいがためだけに端末を購入することにした。手続きはVodafoneショップ同様、簡単に完了。ただし登録完了まで30分程度かかるとのこと。試しに電源を入れてみると、電波は拾うようだが発着信は不能だった。電源を5分おきに入り切りして試していると、20分後には無事開通。即座に使いたいときなどは、登録に要する時間は確認しておいたほうがいいかもしれない。

photo O2のプリペイドは「O2 Loop」という商品名。Nokia 3510iは2年前の機種だが、プリペイド向けには健在だ。ちなみに後に知ったのだが、同機種がE-Plusでは69.9ユーロだった……。純正のカバーは、処分品で7ユーロ
次ページ:カメラ付きプリペイドと、iモードプリペイドも買ってみる
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月14日 更新
  1. スマホの「実質価格」高騰の恐れ、iPhone 18 Proは2倍高く? 総務省の残価設定ルール厳格化は“誰のため”か (2026年10月10日)
  2. ダイソーで1100円の「GaN USB充電器」は折り畳みプラグで外出用に持ち歩きやすい 45W出力対応でPCでも使える (2026年10月10日)
  3. 7型ディスプレイ搭載「Apple HomeView」発表 Siri AIと顔識別で家族全員に「欲しい情報」を届ける (2026年10月13日)
  4. 個人情報の流出にユーザーはどう備える? 乗っ取りやクレカ不正利用を防ぐ「3段階」の対策ガイド (2026年10月12日)
  5. Apple、「HomePod mini」に新色「ミッドナイト」追加 実はスペースグレイとの違いアリ (2024年07月16日)
  6. 楽天モバイル、KDDIローミングが大幅に縮小――ユーザーに対する説明責任はないのか (2026年10月11日)
  7. Google、画面付きトラッカー「Google Fitbit Edge」発表 日本では2万6800円で予約開始 バッテリー交換にも対応 (2026年10月13日)
  8. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  9. ファーウェイはなぜ「24時間測り続けること」にこだわるのか ウェアラブル開発責任者が語る医療機器との違い (2026年10月13日)
  10. ソフトバンクの「iPhone Duo」は一括42万9760円、2年23万9760円から 18 Proよりも免除額は控えめ (2026年10月13日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー