アテネで現地の人々と写メールを撮り、それをBlogにアップする企画「サポーターズ・プロジェクト」を実行しようとギリシャにやってきた筆者。ボーダフォンのVGS端末の使い勝手にひとまずは納得したものの、メール1通で100円以上かかる料金が気になり始めた(オリンピック奮戦記・前編参照)。
そこで、より通信コストの低い現地の端末に手を出すことに。とりあえず、アテネ中心街の携帯ショップを片っ端から回ってみることにした。
ギリシャに限らずヨーロッパでは、手軽に使えるプリペイド携帯の利用者がとても多い。そこで筆者がまず考えたのが、現地で携帯電話のSIMカードだけを手に入れ、V801SAに差して使ってしまうというワザだ。これなら、端末本体もいらないし、通話もメールも今使っているローミングの半分以下になる。
各社のSIMカードは、各社の直営ショップや街中にある携帯ショップで販売されている。ことアテネにいる限りは、大通りを歩いていると簡単に携帯ショップが見つかるので、SIMカードを手に入れるのは簡単だ。筆者は、アテネ中心部のオモニア地区にあった携帯ショップで、COSMOTEとTIMのSIMカードをそれぞれ3ユーロと15ユーロでゲット。COSMOTEのSIMカードは、オリンピック期間だけは特別ディスカウント価格で販売されているようで、3ユーロのなかには1ユーロ分の通話料金が含まれている、という大盤振る舞いである。
しかし、買ってきたSIMカードをV801SAに差すと認識自体はされるものの「使えないSIMカードです」といったメッセージが現れ、使うことができない。どうやらSIMロックがかけられているらしい(8月5日の記事参照)。このままでは、購入したSIMカードが無駄になってしまうので、オモニア周辺の携帯ショップをめぐり、カメラ搭載・画像付きメールが送れる端末を購入することにした。
ギリシャでは日本と違い、携帯ショップではその場でお金を払うとすぐ端末が手に入る。その代わり、携帯端末には契約が含まれていない。携帯ショップの店員によると、月極めや年極めの契約をするには、別途直営ショップへ行く必要があるとのことだった。もっとも筆者の場合プリペイドカード利用なので、端末さえ手元にあれば十分。
そこでショップの店員に「カメラ付きで各社のSIMが使える端末」の価格を聞くと、これが日本と比べてとても高い。型落ちの激安モデルでもカメラ付きとなると200ユーロ近い価格で、最新機種では800ユーロ近くするモデルもある(下表参照)。いくつか携帯ショップを回ってみたものの、直営ショップも含めてどこも似たような価格だった。
メーカー | 型番 | 価格 |
---|---|---|
Sony Ericsson | T610 | 199ユーロ |
NEC | N331i | 214ユーロ |
Sharp | GX15 | 235ユーロ |
Panasonic | 341i | 394ユーロ |
NOKIA | 6600 | 437ユーロ |
NOKIA | 7610 | 534ユーロ |
Sony Ericsson | Z1010 | 757ユーロ |
ギリシャでCOSMOTEとドコモが提携したニュースはご存知の方も多いだろうが(6月3日の記事参照)、そのCOSMOTEはアテネオリンピックの公式スポンサーにもなっている。アテネの中心街を歩くと、トラム(路面電車)やバスにはどれもiモードの広告がペイントされている。
筆者も、街中の「iモード攻撃」に押されて、少しギリシャ版iモードを使ってみたい、「iモードが使える携帯端末がほしい」とリクエストしてみた。
ところがショップの店員によると、iモードが使えるのはiモード用に作られた端末だけ。COSMOTE直営ショップ以外では、在庫が少ないという。さらに、iモード対応携帯にはほとんどSIMロックがかかっていることも分かった。
結局筆者はカメラ付き携帯端末のなかでも、一番安いSony Ericssonの「T610」という機種をチョイス。さっそくCOSMOTEのSIMカードを差し、MMSのセッティングをしてみる。ちなみに、COSMOTEを選んだのはSIMのマニュアルが日本語で書かれていたためで、TIMのほうはオールギリシャ語だった。
COSOMOTEのSIMに添付されたマニュアルによると、MMSを使うにはまず1651という電話番号にショートメールを送信。すると、サービスセンターからMMSサービス開始の通知とともに、さまざまな設定を教えてくれることになっている。
ところが、いざショートメールを送ってみると、返信メールがギリシャ語で書かれている。これでは、何をどうしていいのかさっぱりわからない(!)。
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