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» 2006年04月19日 18時16分 UPDATE

第2回 国際フラットパネルディスプレイ展:3D液晶や半透過型IPS液晶を披露──日立ディスプレイズ

国際フラットパネルディスプレイ展は、近い将来、携帯への搭載が見込まれる製品も登場するなど注目のイベントだ。日立ディスプレイズは3D液晶やIPS液晶をアピール。

[荻窪圭,ITmedia]

 東京ビッグサイトで、「第2回 国際フラットパネルディスプレイ展」が開幕した。各社とも出展のメインはテレビ向けの大型ディスプレイだが、モバイル機器向け小型ディスプレイも多数登場している。

明るさの差で立体に見せる──3D液晶

 日立ディスプレイズの3D液晶は、NTTサイバースペース研究所が開発した新立体画像表示原理による裸眼立体視ディスプレイ。メガネなどの特別な装置なしに、裸眼で立体視できるものだ、3.5インチで160×240ピクセルのパネルと、9インチで800×480ピクセルのワイドタイプパネルが出品されていた。

Photo 今回、アドバンストディスプレイオブザイヤー(ADY)の特別賞を受賞した3D液晶パネル

 どちらも真正面から見ると、かなり奥行きがある立体画像を見ることができる。9インチパネルではカーナビ用のデモを行っており、3Dビューの上に2Dの地図が表示され、その上にルートが立体的に浮かび上がるデモが展開されていた。3Dビューもしっかり立体的に見えるなど、かなりハイレベルな仕上がりだ。

PhotoPhoto スピードメーターの写真をよく見ると、なんとなく針がくっきりして「手前」に、後ろが少しぼけて「後ろ」にあるように見えるのが分かる。実物はもっと立体的だ

 ユニークなのはその仕組み。TFT液晶パネルを2つ重ねただけで、前面と背面のパネルには同じ画像を表示する。ただ、立体情報を輝度比に変換して表示しており、その明るさの差で人の目にはそれが手前に見えたり奥に見えたりするのだ。

 例えば前面の絵を明るく、背面の絵をシャープに出すとそれは遠くに見えるし、逆に前面側をくっきりさせてやると手前にあるように見える。立体情報を輝度比に変換する演算がポイントとなっている。

 正面から対象物が一番立体に見える距離から見たときに、裸眼で立体視したときのようにリアルに見えるのが不思議で面白い。

 ただし携帯への実装は、すぐには難しいかもしれない。2枚重ねになる分、通常の液晶パネルより厚くなってしまうからだ。

半透過型IPSやデュアルパネルIPSモジュール

 日立ディスプレイズといえばIPS液晶(2005年6月の記事参照)。最近はパナソニックがIPS液晶パネル(IPS方式 TFT液晶パネル)を使った液晶テレビ(2005年6月の記事参照)を発売しているためメジャーになりつつある。ハイコントラストで視野角が広く、高画質なのが特徴だ。

 携帯機器用のIPS液晶パネルはMobile-IPSと呼ばれ、モバイル向けのパネルが続々と登場している。採用製品も増えており、デジタルカメラではニコンの「D200」やキヤノンの「EOS 5D」、ニコンの「COOLPIX S6」などで採用実績がある。上下左右170度という広視野角が特徴だ。携帯電話では、例えばカシオ計算機製のau端末「W41CA」などがMobile-IPS液晶を採用している。

 Mobile-IPS関連で出展されたのは、半透過型IPS液晶。IPS液晶で半透過型はできないといわれていたが、最近めどがついてきたという。

Photo 3.5インチのモバイルIPS液晶。携帯に実装するにはまだ大きい
Photo 開発中の半透過型IPS-Proパネル。写真はバックライトをオフにし、上からスポットライトをあてたところだ。画面が赤っぽいのは照明の色による影響

 ほかにも1000:1のハイコントラストIPS液晶や、環境光に応じてバックライトを調整する「光センサ内蔵IPS液晶パネル」、明るさが1.5倍の3.5インチの大画面IPS液晶パネル、2.8インチのVGAパネルなどが参考出品されている。

PhotoPhoto 両面にパネルを持つ薄型デュアル液晶は、厚さが3.5ミリ。開発中の製品

 中でも注目なのはデュアル液晶ディスプレイ。2.17インチのメインディスプレイ(QVGA)と、0.97インチのサブディスプレイを一体化したもので、その厚さは3.5ミリ。まだ開発中の製品だが、これが完成すればサブディスプレイ付きの携帯電話の薄型化が図れるという。

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