Pantech & Curitel Communications(Pantech)製の1X端末「A1407PT」は、簡単な操作で誰にでも使いやすい“簡単ケータイ”シリーズの最新作だ。2006年秋に発売された「A1406PT」をベースに、音を振動で伝える骨伝導スピーカーを搭載したモデルとなっている。
骨伝導は鼓膜以外からも音声を伝えられる技術で、補聴器や騒音下で使われる通信機器に利用されている。音声を空気の振動としてではなく骨の振動として聴覚神経に届けるため、周囲の騒音に影響されることがなく、音が聞き取りづらいお年寄りなどにメリットが大きい。
骨伝導スピーカーは背面の大きく出っ張った部分に格納。四角い窓の部分が振動部で、ここを頬骨に押し当てることで、相手からの受話音が周囲の騒音などに影響されることなく明瞭に聞こえる。
実際に骨伝導スピーカーによる音声を聞いてみたが、直接頭蓋骨を振動させるため頭のどこに押し当てても音声を聞くことができた。ただし、マイクは本体のダイヤルキー下部にあるため、そこがなるべく口に近くなるようにしないと相手側に声が聞こえない。振動部を頬骨に当てて、普通にケータイを持つように通話するのが正しい通話スタイルとなるようだ。
本体の外側に骨伝導スピーカーを持つスタイルのため、本体を開くことなく着信が可能なのも本機の特徴の1つ。着信時に左側面の[メモ/ライト]キーを長押しすることでオフフックできる。終話も同じように[メモ/ライト]キーを長押しする。
また、骨伝導スピーカーの“音量”は6段階に調整可能。骨伝導スピーカーを使用中に[メモ/ライト]キーを短く押すごとに音量が大きくなっていく。6段階のうち「2」レベルでも十分聞き取れ、「6」にすると外部にも受話音が聞こえるほど大きくなる。
骨伝導スピーカーは一般的なレシーバーと違ってモーターを駆動するため、通話時の消費電力が増えるが、連続通話時間は骨伝導を使わないときで約200分、骨伝導を使っても約190分と、それほど気にならないレベルに抑えられている。
骨伝導スピーカーの機能以外は前作A1406PTとまったく同じ仕様。ふくらみを持たせた大きな「でかキー」や、最大40ドットのフォントで表示する「でか文字」など、ボタン類や表示が見やすい「でか」仕様のインタフェースを持ち、メニュー画面はよく使う機能が一目でわかりやすい「スマートモード」がデフォルトになっているなど、簡単ケータイとしての機能はしっかり引き継いでいる。
このほか、135万画素のCMOSカメラや簡易ライト、赤外線通信機能に加え、約96デシベルで警報音が鳴る防犯ブザーなどの装備にも変更はない。
機種名 | 簡単ケータイ A1407PT |
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サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約51×98×20ミリ(最厚部27ミリ) |
重さ | 約120グラム |
連続通話時間 | 約200分(骨伝導スピーカーオフ時) |
連続待受時間 | 約300時間(骨伝導スピーカーオフ時) |
カメラ | 有効135万画素カメラ |
外部メモリ | microSD(別売り) |
メインディスプレイ | 2.4インチQVGA(240×320ピクセル) |
サブディスプレイ | 1.2インチ(96×64ピクセル) |
Eメール保存 | 受信メール:2000Kバイト(最大500件)、送信メール:1000Kバイト(最大250件) |
Cメール保存 | 受信メール:最大200件、送信メール:最大100件 |
文字表示サイズ | 極大:40ドット(名前表示のみ)、大:30ドット、中:24ドット、中小:20ドット、小:20ドット、極小:16ドット |
照度センサー | − |
データフォルダ容量 | 約20Mバイト |
音源 | 64和音 |
着信音 | 電話10種類、Eメール/Cメール/お知らせ9種類 |
アドレス帳 | 最大700件(1件あたり最大3番号/3アドレス) |
簡易留守メモ/通話音声メモ | ○ |
ボディカラー | ホワイト |
主な機能 | EZ着うた、でか文字、かんたんモード(スマートモード) |
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