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» 2008年02月22日 21時41分 UPDATE

これが世界最薄ケータイの“中身”だ――「N705iμ」デザイン展示会

NECが東京・表参道にあるギャラリー同潤会で、世界最薄ケータイ「N705iμ」の展示会を行っている。会場では、分解されたN705iμの部品や玉木宏さん出演の広告パネル、テレビCMを見ることができる。

[平賀洋一,ITmedia]
photophoto かつてあった同潤館アパートの面影を残す表参道ヒルズ別館「同潤館」。展示会は2階にある「ギャラリー同潤会」で開催中

 NECは、東京・表参道にある「ギャラリー同潤会」で、最新のNTTドコモ向け端末「N705iμ」の展示会を行っている。開催日時は2月20日から25日 12時から19時(最終日は17時)まで。

 会場は、表参道ヒルズ別館である「同潤館」2階のギャラリースペース。N705iμを分解して樹脂封入したオブジェを展示するほか、玉木宏さんが出演するN705iμのテレビCMの上映や壁一面を覆う巨大なデザインパネルの展示、N705iμの実機によるタッチ&トライコーナーなどを設ける。

photophotophoto 会場に展示された「N705iμ」

分解パーツでみる世界最薄ケータイ

 N705iμは折りたたみ型として世界最薄(2007年12月末現在)となる厚さ9.8ミリの3G携帯電話。極薄でありながら、3インチのワイドQVGA(240×427ピクセル)表示対応液晶ディスプレイを搭載し、FOMAハイスピードやおサイフケータイに対応するなど高機能なのが特徴だ。また背面パネルには、マイシグナルと呼ぶ7×17個のLEDが内蔵されており、イルミネーションを楽しんだりサブディスプレイのように情報を表示させることができる。

photophoto 展示会用に作られたという、1点物の巨大パネル(左)。そして、分解されたN705iμのオブジェ

 N705iμのディスプレイ側ボディには、「N703iμ」「N704iμ」が採用したハイブリッド構造をさらに進化させ、ステンレスと樹脂が一体となったフレームをさらにステンレス素材とフレキシブル基板で挟み込む技術が用いられた。これにより厚さ9.8ミリというスリムさを実現しただけでなく、強度も確保した。また、マイシグナル用のLEDは本機用に設計された特注品だ。

photophotophoto カラーバリエーションごとに、部品を展示

photophoto 着信音用スピーカーやマイシグナル用のLEDが実装されたフレキシブル基板とシートキーの基板(左)。3インチのワイドQVGA液晶と、キーのバックライト用LEDを載せるプレート(右)

photo ディスプレイ側ボディのステンレス外装と、ステンレスと樹脂、そして基板が合わさったダイヤルキー側ハイブリットボディ。一番右側の部分に、バッテリーが内蔵される

 一方のダイヤルキー側ボディには、シートキーとバッテリー、外部メモリ(microSD)スロット、FeliCaチップ、各種端子、そしてNECエレクトロニクス製の統合LSI「M2」チップを内蔵する。M2チップは、N703iμやN704iμに採用された「M1」チップの後継モデルで、新たにHSDPA(FOMAハイスピード)への対応や処理能力と省電力性の向上が図られている(2007年7月の記事参照)

 NEC広報によると、最新の携帯電話を分解して展示するのはNECとして初めてであり、業界でも非常に珍しいケースとのこと。樹脂封入されているため、手に取ったりさまざまな角度で見ることはできないが、“世界最薄”を実現した薄型技術を公開することで、変わりつつあるNECのモノ作り精神をアピールする狙いが感じられた。

yo_nec14.jpgyo_nec15.jpgyo_nec16.jpgyo_nec17.jpg 会場では玉木宏さん出演のテレビCMも上映している

N705iμは“オールNEC”が作り上げた「アタラシイコタエ。」

photo NEC モバイルターミナル事業部 クリエイティブスタジオ クリエイティブディレクターの佐藤敏明氏

 NEC クリエイティブスタジオを率いる佐藤敏明氏は、N705iμの開発について「ある意味で『N905i』や『N905iμ』よりもエネルギーがかかっている」と振り返る。NEC製の905iシリーズと705iシリーズにはメーカーとしてそれぞれのテーマがあり、中でもN705iμはオールNEC体制を一番具現化している端末だという。

 「例えばN905iは、AV機能を重視することで新しいNEC端末の未来を示したモデル。そのため、ワンセグと高機能カメラが使いやすい回転2軸ボディを採用した。一方で、N905iμでは伝統的なアークラインやLink Face Designといったシンプルなフォルムを進化させている。『N705i』は、N702iDN703iD、N904iなどで成功したデザインブランドとのコラボレーションを進め、より端末独自の世界観を求めた。N705iμでは極限まで薄型化を追求しながら、できる限り機能を詰め込んでいる」(佐藤氏)

 こうした違いは、携帯電話の“顔”とも言える背面パネルの仕上げにも現れている。装飾を施したアルミパネルのN905i、漆やパールのような質感を塗装で表現したN905iμ、左右非対称のデザインにレザー調テクスチャを施したN705i、そしてステンレスの素材を生かしたN705iμ。

 4機種ともクリエイティブスタジオによるデザイン主導で企画されたが、当然ながら技術的な面にも深くかかわる必要がある。N705iμについては、薄型化についての研究開発から始まって専用部品を設計するなど、そのデザインを実現するために多くのリソースが割かれた。その比はハイエンド端末であるN905iやN905iμを上回るという。

 「例えばN905iでは、回転2軸ヒンジに既存の部材を使ったため、どうしても厚さを減らせなかった。対してN705iμではマイシグナル用のLEDやヒンジなどの機構部分をほとんどをゼロから作り上げた。また、外装パネルの分割方法や、仕上げについても“作りやすい”ものではなく、“デザインに忠実か”“薄く見えるか”という観点に立って、開発を進めた」(佐藤氏)

 N705iμのプロモーションには“アタラシイコタエ。”というキーワードが使われている。薄いけど高機能というN705iμの新しさを表したものだが、デザイン視点から端末開発を進めるという、NECの新しいスタンスを表しているとも読み取れる。こうした新しいNECの姿勢を知ってもらうためにも、メーカー独自の発表会やイベントをもっと積極的に行いたいと佐藤氏は話す。

 「携帯電話の発表会は、ホテルやホールを借りてキャリアがやるもの。でも、携帯電話は横並びで紹介されるだけで、あまり深く知ってもらうことができない。端末を詳しく知ってほしいのであれば、メーカーが直接アピールするべき」(佐藤氏)

 NECは2007年春モデルの「N904i」から、メーカー独自の説明会や発表イベントを行っている。N904iは東京・日本橋にあるカフェ「espressamente illy」で(2007年5月の記事参照)、N905iとN905iμは本社ビルで(2007年11月の記事参照)、N705iは今回と同じ表参道のカフェ「MONTOAK」で開催した(2008年1月の記事参照)。N705iμはこれまでと趣向を変え、誰でも入ることができる展示会方式にした。

 佐藤氏は今回の展示会の目的について、「携帯電話は、個人が使うコンシューマプロダクトの象徴のような存在。原宿や表参道のような人々が行き交う普通の街の日常で、最新機種に触れてもらいと考えた。街をぶらついていて、変な眼鏡を見付けたとか、たまたま入った喫茶店で珍しいケーキを食べたとか、それと同じ日常の中でN705iμに触れてほしい」と話した。

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