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» 2008年08月04日 20時10分 UPDATE

「WILLCOM 03」ロードテスト:第4回 自分仕様の「Opera Mobile 9.5」にカスタマイズ――さらに高速化も

今回はWILLCOM 03のOpera Mobile 9.5に組み込まれた高速化サービスを試すほか、“opera:config”を使って設定エディタを呼び出し、さらに詳細な表示設定を行う方法を紹介する。

[memn0ck,ITmedia]

 ウィルコムのスマートフォン「WILLCOM 03」のロードテスト第4回目は、前回に続きWILLCOM 03に搭載するフルブラウザの「Opera Mobile 9.5」を取り上げる。

 Opera Mobile 9.5はウィルコムの「高速化サービス」に対応しているほか、設定ファイルを直接編集することで、Webページの表示方法などを細かく指定したり、特定のURLの画像を表示しなくしたりと、より詳細な設定を適用できる。

高速化サービスを利用して体感通信速度を向上させる

photo 高速化サービスの設定画面。高速化サービスを利用するには、まず、オンラインサインアップで高速化サービスを利用する状態にしておく。画像の圧縮は、無圧縮を含めて5段階で設定できる

 HSDPAやEV-DO Rev.Aを導入したほかの3Gキャリアと比べると、PHS端末の通信速度はどうしても見劣りしてしまう。そこでウィルコムでは、Webサーバからテキストや画像を圧縮し、少ないパケット量で通信することで体感速度を増す「高速化サービス」を提供している。

 Webページを圧縮転送して体感速度を向上させるサービスは、特に目新しいものではない。これまでW-ZERO3シリーズ向けには、Venturi Wirelessの専用ツールが提供されてきたが、WILLCOM 03ではBytemobileの技術がOpera Mobileに組み込まれている。利用には月額315円が必要だが、はじめての利用時には最大2カ月間は無料なので試してみる価値はあるだろう。

 高速化サービスは無圧縮を含めて5段階あり、もっとも高速なのが「4: 速度重視」。Webページのおおよそのレイアウトを知りたい、あるいはテキストのみ読めればいい場合は“4: 速度重視”がお勧めだ。WILLCOM 03ロードテスト:第1回の記事を各設定にて表示させたところ、高速化サービスを使わない場合と比べて“4:速度重視”なら3倍程度速く表示できる。

 ただし、画像(GIF、JPEG)はかなり劣化してしまうため、5段階の圧縮方法をうまく使い分ける必要がある。Webページの特性に合わせて上手に設定すると恩恵をフルに受けられるだろう。

高速化サービスを利用した結果
高速化サービス 画像圧縮率 転送量(パケット)
オフ 2560
オン 1: 画質重視 2496
オン 2: 1568
オン 3: 1344
オン 4: 速度重視 928
WILLCOM 03ロードテスト:第1回」を、各画像圧縮設定で表示した結果

photophotophotophoto 左から高速化サービスにて、画像圧縮率を「1: 画質重視」、「2:」、「3:」、「4: 速度重視」にした画面。Bytemobileの高速化技術は、JPEGやGIFファイルでかなりの効果がある。なお、PNGやFLVファイルは圧縮せず、メールやFTPも圧縮の対象外だ

さらに詳細なカスタマイズで自分だけのブラウザに

 WILLCOM 03のOpera Mobile 9.5は、URL欄に“opera:config”と入力することで、設定ファイルを直接編集するエディタを呼び出せる。設定メニューに用意された項目以外でも、より細かく詳細な設定が可能だ。こうした点が、制限が緩くPCに近いスマートフォンの醍醐味といえるだろう。

photo アドレスバーに「opera:config」を入力して移動すると「\Application Data\Opera9\opera.ini」を設定できる「設定ファイルエディタ」が表示され、より詳細な設定が可能になる。デフォルト値だと、opera.iniには記述がないものも多いため、操作しづらいが、まずは、設定ファイルエディタで設定してみるといいだろう

 また、PC版Operaと同じように、「urlfilter.ini」による特定画像のカットや、「user.js」によるページごとのカスタマイズなども可能だ。user.jsはPC向けのものがそのまま動作するわけではないが、ある程度は機能するようだ。

 それぞれの詳しい説明は省くが、例えばopera:configで“Maximum Zoom”(最大表示サイズ)、“Minimum Zoom”(最小表示サイズ)、“Minimum Overview Zoom”(初期表示サイズ)を設定することにより、Webページの表示サイズを大きくできる。標準状態で文字が小さいと思っている人は、こちらを設定してみるといいだろう。ただし、最大表示サイズは300までしか対応しておらず、それ以上の数値にすると100相当になってしまう。ページを開いたときにまず“Overviewモード”になるので、はじめから大きなサイズで表示させたいなら「Mimimum Overview Zoom」を大きな値にするといい。ちなみに筆者は現在、以下のように設定にしている。

opera:configでの設定例
最大表示サイズ Maximum Zoom = 300
最小表示サイズ Minimum Zoom = 50
初期表示サイズ Minimum Overview Zoom = 50
仮想ディスプレイ表示サイズ Virtual Display Width = 800

 また、表示させたくない広告などの画像をカットするためには、「\Application Data\Opera9」内にurlfilter.iniというファイルを用意すればいい。urlfilter.iniの書き方についてはPC版Operaの解説サイトなどを参照してほしいが、例えば[exclude]フィールドに広告画像のディレクトリを記述すれば、広告画像をカットできる。

 広告画像をカットすることにより、転送量を抑え、表示速度の向上(およびパケット代)の削減が期待できる。ただし、下手に設定を行ってしまうと、本来、閲覧したいページや画像なども表示できなくなってしまうので注意しよう。

 さらに、opera:configで「User JavaScript File=\Application Data\Opera9\userjs\」と設定し、「\Application Data\Opera9」内に「user.js」フォルダを作成するとuser.js機能も利用可能だ。試しに、複数のページに分割されたWebページを自動的に追加して表示するスクリプト「oAutoPagerize.js」を導入してみたが、正しく動作した。

 以上は上級者向けの設定方法だが、このように細かな設定が行えるのも携帯電話のフルブラウザやiPhone 3GのSafariにはできない点だ。もちろん、なにも設定しなくても見やすいSafariは魅力的だが、多機能かつ多様性のあるOpera Mobile 9.5も自分好みにカスタマイズできる意味で非常に魅力的だ。

 もちろん前回紹介したように、そのまま使うだけでも、フルブラウザとしてそこそこ使いやすい。スマートフォンに興味のある人はもちろん、(WILLCOM 03ではなく)W-ZERO3ユーザーは、ぜひともOpera Mobile 9.5を試してみてほしい。

photophotophotophoto 左から「Minimum Overview Zoom」を25にした画面、「Rendering Mode」を2(CSSR)にした画面、urlfilter.iniにより広告画像を一部非表示にした画面、user.jsを利用している画面。user.jsは、PC向けOperaで動作するものでも動作しないものも多い

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