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» 2014年12月18日 17時00分 UPDATE

もしもしエーユーのボルテです:auの「VoLTE」がスタート――ならばと「isai VL」でハナシ比べてみました (1/2)

ドコモに続きauも開始した「VoLTE」。従来のau端末と比べてどれくらい通話音質が良くなっているのか? 対応スマホの1つ「isai VL」を使い、7つのパターンでハナシ比べてみた。

[平賀洋一,ITmedia]
photo au VoLTE対応の「isai VL LGV31」

 KDDIは12月12日、4G LTEネットワークを利用した「VoLTE」方式による次世代の音声通話サービスを開始した。VoLTEとはVoice over LTEの略で、LTEのデータ通信を使って音声を伝える仕組み。従来の回線交換方式よりも良い音質で通話できるほか、電話をかけてから相手を呼び出すまでの時間が短くなるのが特徴だ。

 対応するスマートフォンは、au VoLTEの開始と同時に発売されたLGエレクトロニクス製の「isai VL LGV31」と京セラ製の「URBANO V01」の2機種。現時点ではこの2機種の間でしかau VoLTEによる通話はできず、それ以外では従来方式による通話となる。

 またVoLTEはNTTドコモが6月24日に提供を開始し、ソフトバンクモバイルも近い将来のスタートを予告している。しかし3社間でVoLTE通話が相互接続されるのはまだ先の話のようで、当面は同じキャリア内のVoLTE対応機でしか、その恩恵にはあずかれない。

 とはいえ、auの通信設備とisai VLおよびURBANO V01とはVoLTEの仕組みでつながるため、相手がau VoLTE非対応でもつながるまでの時間が若干早くなるなど、まったくメリットがないわけではない。auでは今後発表する機種でVoLTE対応モデルを拡大するとしており、いずれVoLTEによる通話が当たり前になるのは間違いないだろう。

photo isai VLとisai FLで、VoLTE方式と従来方式の通話音声を聞き比べてみる

 そんなau VoLTEの詳細については別項を参照していただくとして、今回はisai VLと夏モデルの「isai FL LGL24」(当然ながらVoLTE非対応)を使い、いくつかのパターンでVoLTEと従来方式の通話音質違いを聞き比べてみた。比較対象は以下の通りで、いずれも通話音声を自動録音するアプリをスマホにインストールして、音声を直接録音した。

  1. au VoLTE同士の通話
  2. au(3G)同士による通話
  3. au VoLTEとau(3G)の通話
  4. au VoLTEとドコモの通話
  5. au VoLTEと固定電話の通話
  6. au(3G)とドコモの通話
  7. au(3G)と固定電話の通話

 当然ながら、VoLTE同士の音質はこれまでと比較にならないくらい高い。特にau(3G)同士の音質と比べると、本当に同じキャリアの通話サービスかと思うくらいハッキリ、クッキリとした声で聞こえる。相手の声が良く聞き取れず、ついつい聞き返すことが多いというauユーザーなら、VoLTEのすごさがよく分かると思う。

 ドコモ端末として使ったのは「GALAXY S5 SC-04F」で、ドコモ同士ならVoLTE通話が可能な機種。しかしキャリア間のVoLTE接続ができないので、通話品質は劇的には変わっていない。しかしau(3G)からドコモへかけたときより、若干聞き取りやすい気がした。これは固定電話にかけた場合でも同様だ。

 さてこの録音では分かりにくいが、VoLTEはダイヤル後に呼び出し音が鳴るまでの時間(プップップップッという音が鳴っている時間)がゼロに近いくらい短い。通話相手が電話に出るのが早い人なら、かけた瞬間につながっている感覚で、ある意味油断できない。

photophoto 左がisai VL、右がisai FLの「電話」アプリ。isai VLにはボイスパーティのボタンがあり、au VoLTE対応であることが分かる

 そしてau VoLTEでは、これまでのau端末ではできなかったあることが可能になる。それが音声通話とデータ(パケット)通信を同時に行うコンカレント通信の実現だ。他キャリアのユーザーにとっては意外かもしれないが、auのスマホでは電話をしながらメールを受信したりSNSの情報をチェックしたりということが(Wi-Fi環境がなければ)できなかった。auではWebやゲームアプリをしながら通話ができる「シンクコール」としてその便利さを訴求している。テザリング中に電話がかかってきて、ネット回線が途切れることもなくなることから、通話音質よりもこの点を評価してau VoLTE対応モデルを選ぶ人も多いだろう。

photophoto au VoLTEなら通話中にブラウジングが可能(写真=左)。isai FLなどのVoLTE非対応のauスマホでは、通話中に3G/4G通信が行えない(写真=右)
photophoto 「シンクコール」(コンカレント通信)のために、マルチタスク表示で通話音量などを変えられるようになった(写真=左)。YouTubeをBGM(BGV?)に通話するなんてことも……(写真=右)

 au VoLTEにはこのほかにも、独自の新機能が用意されている。それが、最大30人までの同時通話ができる「ボイスパーティ」、スマホの画面を通話相手と共有できる「画面シンク」、自分のスマホカメラに写っている景色などを相手と共有できる「カメラシンク」、現在地を共有する「位置シンク」、通話相手と一緒にイラストやメモが書ける「手書きシンク」だ。ボイスパーティ以外は2015年2月以降に提供されるためまだ利用できないが、これらがスタートすればチャットアプリとはひと味違った通話の楽しみができるようになる。

photo 通話相手とカメラのファインダーを共有できる「カメラシンク」

 次世代と付くだけにかなり盛りだくさんの機能を持つau VoLTEだが、なんといっても自分の耳でその音の良さを体験するのが一番だ。現在、全国のショップ店頭にあるisai VLには、なんと椎名林檎さんの声でau VoLTEを聞き比べられるアプリが用意されている。もちろん自分の声でVoLTEの音質を試すことも可能だ(自分の声が椎名林檎になるわけではない)。「VoLTE、VoLTE言うけど、ホントにそんなに音が変わるのか?」と思うなら、ぜひ試してみよう。

photophoto 店頭用のisai VLにインストールされているVoLTEのデモアプリ。椎名林檎さんの声でその音質を聞き比べられる
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