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» 2016年06月26日 06時00分 UPDATE

「売れないバンドマンはちょっと……」“娘の彼氏”に父が求めるもの (1/2)

[中山順司,ITmedia]
育児の答え合わせ

 成人した娘とその父が、(娘が)思春期だったころを回想しつつ本音で語り合う連載「育児の答え合わせ」。脳内で考えてはいたけどいえなかったあんなこと、つい口を滑らせて誤解された余計なひとこと、恥ずかしくていえなかった言葉を、少し照れながらも赤裸々に語り尽くします。

 比較的会話の多いご家庭でも、娘が父にあけっぴろげに恋愛相談はしない(ですよね?)。いわんや、会話の途絶えた父娘間であれば彼氏(&結婚)問題は究極のアンタッチャブル・テーマでしょう。

 中山も娘親なので父側の気持は痛いほど分かるのですが、全ての父親は口には出さずとも、ものすごく気にしています。交際相手がいてもいなくてもモヤモヤは晴れません。モデレーターの私さえ、めちゃくちゃ緊張しつつこの話題に飛び込みました……。

父(60歳)

宇都宮在住で都内に勤務する実直な公務員。勤続42年で3週間後に定年退職を迎える。娘とは高校生のころからほぼ会話がない。

娘(25歳)

都内のIT系企業で働く社会人3年目のビジネスウーマン。高校3年時のある事件をキッカケに、父と会話が途絶えて今に至る。


彼氏を家に呼ぶのは、父がいないときを見はからって


娘

 私にしてほしくなかったことってある?


父

 大学1年生のときに、彼氏を家に連れてきたよね。


娘

 連れていったね。実家から片道2時間かけて通学してても、彼氏はできてしまうんだなー(笑)。


父

 なんで連れてきたんだっけ?


娘

 休日にまで都内に遊びに行くのは大変だったし、栃木に来てみたいっていわれたから。一緒に食事をしたけど、パパはヒトコトも口を利いていなかったね。


父

 別に話すこともないしな……。


娘

 でも、ママがあとで教えてくれたよ。「良い子じゃないか」ってパパが話していたってこと。


父

 だったっけ? あいさつだけは交わしたかな。話は一切していない。あれが最初で最後だったな。


娘

 そうだね(笑)。大学1年生の付き合いなんて、そんなもんだよ。じゃあ親に隠してこそこそ付き合ってるのと、家に堂々と連れてくるのと、どっちがいい?


父

 どっちもどっちだね。


娘

 隠そうと思えば隠せたけど、そうしてほしかった?


父

 (質問には答えず)今の彼氏は、家に連れてこないよな。今の彼氏と何年付き合ってるかは知らないが、一度も会ったことはないぞ。


娘

 会っていないのはパパだけだよ。ママもおばあちゃんも、おじいちゃんも会ってるのに。


――なぜ? 意図的に会わせないようにしているとか?


娘

 父は消防署勤務なのでシフトが不規則で。休日にも出勤することがあるんです。……まあ、だからあえて父がいない土日を狙って彼氏を呼んだというわけですが……。


父

 「今日はパパがいないから、遊びにおいでよ」ってことか(笑)。

人間性が第一だけど、さすがに売れないバンドマンはちょっと……

――今の彼氏さんは置いておいて、どんな男性を娘さんに選んでほしいですか?


父

 堅実に働いている人だったら、いいんじゃないですか。


娘

 堅実? 正社員であればいいってこと?


父

 いや、道に外れてない人であってほしいという……。


娘

 道ってなに? 法律に反した仕事をしていないかどうかってこと?


父

 そうじゃなくて。


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