米Appleは9月17日(現地時間、日本では18日)、スマートウォッチ「Apple Watch」の新OS「watchOS 5」を公開した。第一世代を除くすべてのシリーズでアップデートが可能だが、同日公開の「iOS 12」搭載の「iPhone 5s」以降の端末が必要だ。
主な新機能を紹介する。なお、発表イベントで注目を集めた心電図計測と転倒落下検知機能は日本ではまだ使えない。
アクティビティを共有しているユーザー1人と、1週間のアクティビティを競う機能が付いた。競争中は、「アクティビティ」アプリの共有タブで競争を表示し、進捗状況に応じて「競争のアップデート 今日は○○さんをリードした状態で始まりました」などのパーソナライズされた通知も来る。1週間の競争が終わると、バッジを獲得できる。
Apple Watchがユーザーの動きからワークアウト中であることを感知して、対応するアプリを起動するよう促す。アプリを起動する前に動いた分のデータもアプリに加算される。ワークアウトを終えると、アプリを終了するようリマインドする。
新たにヨガとハイキングのワークアウトが測定できるようになる。ハイキングでは、リアルタイムで標高を記録したり、きつい坂道での消費カロリーをカウントしたりできる。屋外ランニングワークアウトで目標ペースを設定できるようになり、ペースが目標より速いか遅いかの通知を受け取れる。
コンプリケーション(文字盤に表示するUI要素)としてPodcastが追加された。
Apple Podcastで登録済みの番組を、Bluetoothヘッドフォンを使って聴けるようにApple Watch上に同期できる。登録済み番組の新規エピソード追加が自動的に更新され、Wi-Fiまたはモバイル通信ネットワークに接続されていれば、Apple Watchで番組をストリーミング再生できる。SiriでPodcastを検索することも可能だ。
Wi-Fiまたはモバイル通信ネットワークに接続しているか、iPhoneにペアリングしていれば、Apple Watch同士で1対1のトランシーバー通話ができる。
トランシーバーのコンプリケーションを開くとトランシーバーを利用できる可能性のある友達一覧が表示されるので、ここで連絡先を選んで相手を招待すると、会話できる。自分がトランシーバーを受けるかどうかを設定することもできる。
画面の黄色い「話す」ボタンを押しながら話し、ボタンから指を離せば相手の声が聞こえる。
「呼吸」の文字盤でクラシック、カーム、フォーカスの3つのアニメーションを選択できる。手首を挙げたりタップするとアニメーションが始まる新しい文字盤Fire & Water、Vapor、Liquid Metalが追加された。「写真」文字盤に写真ライブラリから選んだ写真の表示が可能。文字盤にPodcastとトランシーバーのコンプリケーションの表示が可能。
音声アシスタントの「Siri」の呼び出しが「ヘイ、Siri」と言わずに手首を上げるだけでできるようになった。Apple Watchを口の前に持ってきて話すだけでSiriに質問・命令できる(この機能はSeries 3以降にのみ対応)。
Siri文字盤の新機能として、位置情報や時間情報に基づいて最適化したショートカットを表示したり、マップ機能によるターンバイターン経路および予定表にある次のイベントまでの予想到着時刻の表示、サードパーティーアプリのショートカットに対応などが追加された。
また、iPhoneで作成したSiriショートカットのボイスコマンドにも対応した。
同じアプリからの通知が自動的にグループ化されるようになった。通知センターでアプリの通知を左スワイプすると、そのアプリの通知設定を変更できる。「目立たない形で配信」機能で、サウンドやバナーを出さずに通知を通知センターだけに表示することも可能。所定の時間、場所、またはカレンダーのイベントの後で「おやすみモード」をオフにできる。
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