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HP、Oracle入りのマーク・ハード氏を契約違反で提訴

» 2010年09月08日 07時59分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Hewlett-Packard(HP)は9月7日(現地時間)、前日に米Oracleの社長就任を発表した前会長兼CEOのマーク・ハード氏を契約違反および企業秘密の不正利用の恐れで提訴したと発表した。

 同社は米カリフォルニア州サンタクララ郡上級裁判所に対し、Oracleによるハード氏雇用の差し止めと、ハード氏からHPへのOracle入社に関する書面による通知提出命令を申し立てた。

 マーク・ハード氏は8月6日にセクハラ疑惑を契機にHPの会長兼CEOを辞任した。1カ月後の9月6日、Oracleが同氏を共同社長および取締役として採用したと発表した。Oracleはサーバおよびストレージ市場でのHPの競合に当たる。

 HPは声明文で「マーク・ハード氏は、HPの企業秘密と機密情報を守る契約に署名した。HPはその契約を実施するつもりだ」と述べている。契約には、HP在職中および退職後、同社の競合他社に社員あるいはコンサルタントなどの形で貢献しない、HPの顧客や従業員、供給業者を勧誘しない、競合他社に就職する際はHPに事前に書面による通知を行う、などの条件が含まれていた。

 訴状には「(Oracleでの)新しい役職では、ハード氏がHPの企業秘密および機密情報を利用せずに職務を果たすことはできないだろう」とある。

 HPの短い声明文には、訴状全文(PDF)へのリンクが追加されている。

変更履歴:本文中「サンタクララ郡」とすべきところを「サンタクララ群」としていました。お詫びして訂正いたします。[2010/09/08 14:18]

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