レビュー
» 2010年05月06日 20時12分 UPDATE

Gulftownでぶん回せ:これが“最高峰”の次世代マシン――ツートップ「VIP i7980UD3R」 (1/2)

ツートップの「VIP i7980UD3R/GTX285」は、“Gulftown”ことCore i7-980X Extreme Editionを搭載したハイエンドモデルだ。6コア12スレッドの実力を試す。

[小川夏樹,ITmedia]

デスクトップで“Gulftown”搭載なら文句はないでしょう

og_two_001.jpg ツートップ「VIP i7980UD3R/GTX285」

 インテル製CPUを搭載したコンシューマー向けPCで、“最高”の処理性能を求めるのであれば、CPUの選択肢として「Core i7-980X」(コード名:Gulftown)が挙がることに異論をはさむ人はいないだろう。もちろん、CPUだけでシステム全体の性能が決まるわけではなく、メインメモリやストレージ、グラフィックス性能といった要素もあるので、ClarkdaleやLynnfieldをベースにしても、トータル性能でハイエンド機に肩を並べるマシンを組むこともできる。

 しかし、ベースマシンのCPUがGulftownだった場合は、それだけですでに性能の底上げが約束されているため、これにある程度の性能を持つパーツを組み合わせるだけで、高性能なPCが簡単に出来上がる。さらにハイエンドなグラフィックス(SLI構成やCrossFire X)と高性能ストレージ(SSDでのRAID構成)で固めれば、その性能がはるかに高いレベルに達するであろうことは容易に想像できるだろう。

og_two_002.jpg i7980UD3Rは、CPUにコンシューマー向け最高峰となるCore i7-980Xを搭載している。ベースマシンとしても普段使いのマシンとしても文句のない性能だ

 もちろん、Gulftownベースでマシンを組むということは、“CPU単体に10万円以上をポンと出せる”という条件が付く。十分な予算がない場合は、しばらく経ってCPUの価格が下がるまで待つか、それより安価なCPUをベースにするのが普通だが、やはりそれでも性能面での魅力は捨てがたい。そう考えるユーザーにとって、ここで紹介するツートップのGulftown搭載マシン「VIP i7980UD3R/GTX285」(以下、i7980UD3R)はまさにうってつけだ。i7980UD3RはCore i7-980Xの正式発表後から続々と登場してきたGulftown搭載マシンの中では後発組になるが、そのぶん各社の仕様や価格設定を見てリリースしてきただけあり、ハイエンドパーツを盛り込んだ標準モデルでも25万円台と、価格と性能のバランスがとれた構成になっている。早速チェックしていこう。

USB 3.0とSATA 3.0に対応したX58マザーを採用

og_two_003.jpg マザーボードにはギガバイトの「GA-X58A-UD3R」を採用

 i7980UD3Rには、Intel X58 ExpressチップセットにICH10Rを組み合わせたギガバイト製マザー(GA-X58A-UD3R)が採用されている。このマザーボードはNECのUSB 3.0用のホストコントローラチップ(uPD720200)と、MarvellのSATA 3.0対応チップ(SE9128)をオンボードで実装しており、それぞれ2ポートまで、より高速なUSB 3.0とSATA 3.0を利用できるのが特徴だ。拡張スロットにインタフェース増設カードを追加することなく、次世代インタフェース対応デバイスが利用できるメリットは大きいだろう。

 ほかにも、USBポートへの給電が通常(500ミリアンペア)の3倍(1500ミリアンペア)だったり、マザーボード上にオンボードで各種向けチップを搭載しているおかげで、ギガビットLANやIEEE1394a、光デジタル音声出力といった十分過ぎるほどのインタフェース類を装備している。また、マザーボードのIOパネル部分には、各種インタフェース類以外に「clr CMOS」(CMOSクリア)と書かれたボタンがあるのも目を引く。クロックアップ設定に失敗したり、突然の電源断によって起動しなくなるようなケースでは、この手のボタンが用意されているだけで対応が非常に楽になる。こうした気のきいたマザーボードを搭載しているというのはかなりの好印象だ。

 なお、メモリスロットは6スロット用意されており、最大で24Gバイトまで搭載できる。もっとも、標準の6Gバイトもあれば困ることはまずないはずだ。HDDはBTOの標準構成で1Tバイト(メーカー不問)となっているが、試用したマシンには7200rpmのDeskstar 7K1000が搭載されていた。

og_two_004.jpgog_two_005.jpg CPU-Zのマザーボード情報(画面=左)。メインメモリは、DDR3-1333(PC3-10600)の2Gバイトモジュールが3枚搭載されている(画面=右)

NVIDIAの「GeForce GTX 285」を標準搭載

og_two_006.jpg グラフィックスカードはGPUにGeForce GTX 285を採用するZOTAC製カードだ

 あくまで個人的な感想だが、LynnfieldやGulftownを搭載したハイエンドクラスのホワイトボックス系PCでは、グラフィックスにNVIDIAのGeForce GTX 285を装着した状態を標準構成に設定するのが定番になりつつあるように思う。最低でもこの程度の3D描画パフォーマンス、ということで選ばれているのだと想像するのだが、i7980UD3Rもこの例に漏れずZOTACのGeForce GTX 285搭載カード「ZOTAC GeForce GTX 285」が装着されていた(グラフィックスメモリは1Gバイト)。このグラフィックスカード1枚でも、現状の3Dゲームであれば強力なCPUパワーが引っ張ってくれるので十分だろう。また、BTOメニューにはAMD製のグラフィックスカードも用意されているので予算との兼ね合いでそちらを選ぶのも手だ。

ケース上部に電源&リセットスイッチを持つおなじみのPCケース

og_two_007.jpg ケース上部に電源スイッチや各種コネクタをそろえる

 i7980UD3RのケースはVIPシリーズ共通のもので、ケース上部に電源とリセットスイッチ、そして前面用のUSBポートとヘッドフォン&マイク用のジャックが搭載されている。本体のサイズやコネクタ類の位置からして、机の下に置いて使うのを前提としたような作りだ。メンテナンス性に関しても、ケース内部が広々としており、各部に容易にアクセスできるので問題はない。なお、評価機に装着されていた電源はAcbelの660ワット電源だったが、現在はSeasonicの750ワット静音電源「SS750-EM」が採用されているようだ。これなら標準構成ならもちろん、将来的にSLIやCross Fire構成も十分に対応可能だろう。また、BTOメニューには80PLUS GOLD認証済み電源も用意されている。

og_two_008.jpg サイズのCPUクーラーを搭載

 一方、CPUにはインテル純正のCPUクーラーではなく、サイズの「兜(カブト)」という超巨大なCPUクーラーが装着されている。ベース部分から6本のヒートパイプが伸び、それが放熱フィン部分へとつながっており、その上部には独自設計の静音12センチファン(最大回転数1300rpm)が覆う構造だ。GulftownのTDPである130ワットを余裕で冷やす性能を持っている。

 実際、ベンチマークテストを実行していても、このCPUクーラーがうなりを上げるようなことはなかった(グラフィックスカードからの音は除く)。むしろ、20倍速のDVDスーパーマルチドライブにメディアをセットしたときの音のほうがうるさく感じるほどで、静音性に関しては、非常に優れていると感じた。

og_two_009.jpgog_two_010.jpgog_two_011.jpg 本体前面/背面/左側面

       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.