瞬間起動、即入力。ATOKのちょっといい話 第1回

» 2010年07月30日 17時52分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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軽量メモリアプリ「ATOK Pad」

 日本語入力でおなじみの「ATOK」は、β版も含めて追加アップデートが継続的に提供されている。これらのアップデートは、ATOKの変換機能を拡張させるものや辞書が中心だが、ここで取り上げる「ATOK Pad」は“メモアプリ”という、ちょっと毛色の変わったモジュールだ。

 ATOK Padのインストールは、ダウンロードモジュールページからインストールパッケージをダウンロードしてもよいが、簡単なのはATOKのアップデート確認機能を利用すること(ATOK Padは登録ユーザーを対象としているので、利用にはUser IDとUser ID用パスワードが必要になる)。システムトレイのアイコンを右クリックし、ヘルプ>アップデート確認を選択すれば、(未インストールの場合は)ATOK Padが表示されるはずだ。あとは手順に従ってインストールすればいい。

ATOKPadのダウンロードページからもインストール可能だが、ATOKからアップデート確認を行うのが簡単(画面=左)。ATOKからアップデート確認を行う場合はシステムトレイのアイコンを右クリックし、ヘルプから「アップデート確認」を選択する(画面=中央)。オンラインアップデート画面。ほかにも未インストールのアップデートモジュールがあればATOK Padと同様に表示される(画面=右)

ATOKPadは登録ユーザーが対象だ。インストール時にUser IDとUser ID用パスワードが必要になる(画面=左)。ATOKPadの使用許諾契約はATOKのものが適用される(画面=中央)。ちなみに、ATOKダウンロードモジュールページには今まで公開されたダウンロードモジュールが一覧できる(画面=右)

 ATOK Padの起動は簡単だ。ほかのアプリケーションを使っているときでも、CTRLキーを2回叩くだけですぐに起動できる。メモアプリケーションといっても保存やファイルを選んで開く、といった概念はなく、前回編集したときの内容がそのまま残っている。終了時には開始時と同様、CTRLキーを2回押すか、ESCを押せばよい。もっと単純に、ほかのウィンドウをアクティブにするだけでも終了する。

ATOKPadは、CTRLキー2回ですぐに起動する軽量メモアプリケーションだ

 アクティブから外れるだけでアプリが終了してしまうと、少しわずらわしいような気もするが、実際には起動・終了が非常に軽快であるために不便さは感じられない。むしろ、CTRLキー2回でウィンドウのポップアップとアクティベートがされるため、操作感は非常に快適だ。

 表示・非表示がすばやく行えるので、必要なときにさっと起動させるテキストエディタ代わりに使えるのはもちろん、意外にも常時表示させておきたい付せんのような使い方も可能だ。例えば、付箋ソフトを使っていても「常に最前面に表示」にしていなければ、ほかのアプリケーションの後ろに隠れてしまっていることが多い。逆に「常に最前面に表示」にしていると、ほかのアプリケーション操作の妨げになることもある。

 ATOK Padの場合はフォーカスを失う(最前面ではなくなる)と自動的にウィンドウが閉じられるが、裏を返せば「ほかのウィンドウに隠れているのであればそれは閉じているのと変わらない」ということでもある。また、ATOK Pad上のアイコンをクリックするか、CTRL+Enter、CTRL+D、CTRL+PでそれぞれWeb検索、辞書検索、地図検索もできる。その場合の検索対象は、基本は全文となるが、文字列が選択されていた場合はその部分が対象になる。これも便利な機能だ。

CTRL+EnterでWeb検索が可能。検索はYahoo!を採用している(画面=左)。CTRL+Dで辞書検索。DictionaryのDと覚えればいい(画面=中央)。CTRL+Pで地図検索。地図検索では郵便番号でも(Yahoo!地図ができる検索はできるわけだが)検索可能(画面=右)

Googleデスクトップ検索がインストールされていると、CTRLキー2回でATOK PadとGoogleデスクトップ検索の両方が立ち上がることも……(画面=左)。その場合はオプション画面で「表示/非表示の切り替えキー」をAltキー2回かShiftキー2回に変更すればいい。そのほか、フォントサイズや背景色も変更できる(画面=中央)。全画面表示も可能だが入力スペースはそれほど広がらない。とっさの“画面隠し”が一番のメリットかも(画面=右)

 ATOK Padの特徴は「軽量」であることに尽きる。すばやく起動し、すばやく終了する、これこそがATOK Padの真骨頂だ。このフットワークの軽さは「ポメラ」に通じるところがある。今まで簡単なメモ書きのためにテキストエディタを立ち上げ、無題のまま編集し、そして破棄していた人は、是非試してほしいツールだ。

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