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» 2010年08月12日 10時00分 UPDATE

Windows 7のタッチ機能を堪能できる:7万円台の“侮れない”マルチタッチ対応PC――「ET2010AGT」実力診断 (1/3)

マルチタッチ対応の20型液晶を備え、デュアルコアCPUと外部GPUを搭載し、HDMI入力のディスプレイとしても使える。そんなPCが7万円ちょっとなら“買い”だろうか?

[富永ジュン(撮影:矢野渉),ITmedia]

マルチタッチ対応をはじめ、大幅に進化したEeeTop PCシリーズ

tm_1008et2010agt_01.jpg 「EeeTop PC ET2010AGT」

 ASUSTeK Computer(ASUS)の「Eee Top PC」は、タッチパネル機能付きの液晶一体型デスクトップPCシリーズだ。比較的高価な製品が多いタッチパネル搭載の液晶一体型PCながら、主にNetbookやNettop向けプラットフォームを採用して価格を大幅に抑えることで、低価格な省スペースPCが欲しい層にアピールしている。

 EeeTop PCシリーズは計4機種をラインアップするが、特に注目したいのがハイエンドモデルの「EeeTop PC ET2010AGT」だ。従来機の「EeeTop PC ET2002T」と比較して、タッチパネル付きの20型ワイド液晶はそのままに、2本指のマルチタッチ機能を追加し、ボディデザインとスペックの両面も大幅にブラッシュアップを施している。それでいて、EeeTop PCらしい低価格設定は維持しており、見どころが多い。

 今回はET2010AGTの性能、機能、使い勝手をじっくりチェックしていこう。

シンプルなデザインのボディは設置性良好

 ボディデザインは、ブラックのつややかなフレームが液晶ディスプレイを囲ったシンプルなもので、正面から見ると、まるで大きなフォトフレームが立っているかのようだ。液晶フレーム上部左側に「EeeTop」、下部中央に「ASUS」のシルバーのロゴ、上部中央に130万画素Webカメラが配置されているが、過度に主張しない外見は、低価格PCにありがちなチープさを感じさせない。アットホームなリビングでもスタイリッシュな部屋でも溶け込めるだろう。カラーはブラックのみで、背面はシルバーで統一されている。

 ボディサイズは496(幅)×20〜54(奥行き)×373(高さ)ミリ、重量は約5.5キロだ。液晶ディスプレイ部の最薄部は20ミリとスリムで、横から見ると、単体の液晶ディスプレイのように薄く仕上がっている。スタンドは無段階の上下チルト機構を備えているため、画面の角度は柔軟に調整可能だ。重量はA4クラスのノートPCよりちょっと重い程度で、未使用時はスタンドを背面にぴったり沿った状態に折りたたんでコンパクトにできるため、収納や屋内での持ち運びも気軽に行える。

 同じタッチパネル付き20型ワイド液晶を搭載したET2002Tと比較した場合、幅は15ミリ、高さは37ミリとかなりの小型化を果たしているのが見逃せない。省スペース性は高く、机上での圧迫感は少ないはずだ。なお、本体に電源ユニットを内蔵していないため、ACアダプタを接続して利用する。

tm_1008et2010agt_02.jpg チルト角度は12〜27度の範囲内で調整できる
tm_1008et2010agt_03.jpg 背面はシルバーで統一されている
tm_1008et2010agt_04.jpg ACアダプタを接続して利用する

AMDの省電力版CPUと外部GPUで大幅にスペックアップ

 EeeTop PCシリーズでは、ET2010AGT以外のすべてのモデルがCPUにインテルのAtomを採用しているが、ET2010AGTはAMDの省電力版デュアルコアCPUであるAthlon II X2 250u(1.6GHz、2次キャッシュ1Mバイト×2)を搭載する。Socket AM3対応のデスクトップPC向けCPUだが、TDP(熱設計電力)が25ワットとモバイルPC向けCPU並に低いのが特徴だ。

 チップセットはコストパフォーマンスの高さに定評があるAMDのエントリー向けディスクリートモデルのAMD 770を組み合わせている。グラフィックス機能についても、従来機のET2002Tはチップセット統合グラフィックスコアを利用していたが、ET2010AGTでは外部GPUのATI Mobility Radeon HD 5470(グラフィックスメモリは最大512Mバイト/OSによる割り当て)へと強化された。

 メインメモリはPC3-8500 SO-DIMMを採用しており、容量は2Gバイトだ。SO-DIMMスロットは2基用意しているが、ASUSはユーザーによるメモリモジュールの交換や増設をサポートせず、サポートセンターでのメモリ交換やアップグレードサービスも提供しないとアナウンスしている。

 実際、ボディの背面は4隅をネジ止めされた継ぎ目のない一体成形のパネルで覆われていて、内部にアクセスするには大がかりな分解作業が必要になる。OSに64ビット版のWindows 7 Home Premiumを搭載しているにもかかわらず、メモリが2Gバイトで打ち止めというのは、OSの特性を生かし切れないのでなんとも惜しい。

 データストレージは500Gバイト容量の3.5インチSerial ATA HDD(7200rpm)を搭載し、光学ドライブはスリムタイプのトレイ式DVDスーパーマルチドライブを右側面に備える。

tm_1008et2010agt_05.jpgtm_1008et2010agt_06.jpgtm_1008et2010agt_07.jpg ET2010AGTのデバイスマネージャ画面。CPUはデュアルコアのAthlon II X2 250u(1.6GHz、2次キャッシュ1Mバイト×2)、GPUはATI Mobility Radeon HD 5470を採用する。HDDはシーゲイトの「ST3500418AS」とある。回転数7200rpmの3.5インチSerial ATA HDDだ

HDMIで接続した機器の外部ディスプレイとしても利用可能

 ネットワーク機能は1000BASE-Tの有線LANと、IEEE802.11b/g/nの無線LANを内蔵する一方、Bluetoothは搭載しない。端子類は、左側面にSDHC対応SDメモリーカード/MMC用スロット、USB 2.0×2、マイク端子、ヘッドフォン/オーディオ出力端子を、背面には電源コネクタ、USB 2.0×4、HDMI入力、有線LANを備えている。右側面には光学ドライブを配置しており、端子類は用意されない。

 拡張端子で一番の注目は、背面のHDMI入力だ。Windows 7を起動していない場合でも入力信号を検知して画面表示ができるため、HDゲーム機やDVDプレイヤーなどのHDMI出力対応機器を接続して、単体の20型ワイド液晶ディスプレイとしても利用できる。液晶フレームの下部にあるMODEボタンから、PC映像とHDMI入力の映像を切り替えることが可能だ。

 USB 2.0は左側面と背面に豊富に用意されているため、マウスやキーボードのような常に接続したままの機器は背面のコネクタ、USBメモリのような頻繁に着脱する機器は側面のコネクタと、使い分けがしやすい。

 ちなみに付属のキーボードとマウスはどちらもUSB接続の有線タイプとなっている。配線を気にせず、少し離れた場所からでも操作できるワイヤレスタイプのキーボードとマウスが付属していればさらによかったと思うが、価格を考えると納得できる部分だろう。キーボードはキー間隔を離したアイソレーション型のデザインで、省スペース性の高い本体に合うよう薄型だ。スクロール機能付きのマウスとともに、ブラックのカラーを採用しており、本体のデザインとの調和がとれている。

tm_1008et2010agt_08.jpg 左側面にSDHC対応SDメモリーカード/MMC用スロット、USB 2.0×2、音声入出力の端子を配置
tm_1008et2010agt_09.jpg 右側面にスリムタイプのDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブを搭載する
tm_1008et2010agt_10.jpg 背面の右下にはACアダプタ用のDC入力、USB 2.0×4、HDMI入力、有線LANの端子が並ぶ

tm_1008et2010agt_11.jpg 液晶フレームの下部にあるMODEボタンから、PC映像とHDMI入力の映像を切り替えられる
tm_1008et2010agt_12.jpg USB接続のキーボードとマウスが付属する。カラーは本体色と合わせた光沢ブラックだ

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