ThinkPad X230は、ThinkPadシリーズで携帯利用を重視した小型軽量ラインアップの最新モデルとなる。2012年6月になって一斉に登場したThinkPad新モデルと同じく、CPUに“Ivy Bridge”こと「第3世代Coreプロセッサー・ファミリー」を採用し、キーボードにはアイソレーションタイプで6列レイアウトを導入した。
キーボードの変更は、これまでのThinkPadユーザーに少なからぬ衝撃を与えたが、本体サイズと重さ、そして、本体に搭載するインタフェースや内蔵する無線接続機能は、従来モデルとほぼ共通する。本体サイズは305(幅)×206.5(奥行き)×19〜33.6(厚さ)ミリで、重さは約1.48キロ。本体サイズの幅と奥行き、最薄部は、従来のThinkPad X220と同じだが、最厚部は26.6ミリから増えている。重さもThinkPad X220の約1.46キロから20グラム増えたことになる。バッテリー駆動時間も同じ6セルバッテリー搭載状態で、ThinkPad X220が約8.9時間だったのが、ThinkPad X230では、約9.4時間に伸びた。
なお、評価用機材(HDD搭載構成)は、Web専用のCTOでのみ選択できる4セルバッテリーパック(三洋の45N1019で、出力が14.6ボルトの1820ミリアンペアアワー)を搭載していた。この状態で本体の重さを実測すると、約1390グラムと6セルバッテリー搭載状態の公称値から90グラム軽かった。ただし、セルが減って軽くなるだけに、バッテリー駆動時間も短くなる。バッテリー駆動時間を実測するため、BBench 1.01(海人氏・作)でバッテリー駆動時間を測定条件「60秒間隔でのWeb巡回」「10秒間隔でのキーストローク」「電源プランはバランス」「液晶ディスプレイ輝度は15レベル中レベル8」で測定したところ、バッテリー残量5パーセントまで3時間57分という結果だった。これは、6セルバッテリーパックを搭載したThinkPad X220で実測した7時間14分と比べて半分に近い。
6セルバッテリーでも4セルバッテリーでも、装着した本体サイズは変わらないので、90グラムの軽量化とコストダウン(参考までに、レノボダイレクトでオプションとして購入した場合の価格は、6セルバッテリーは1万7640円、4セルバッテリーは1万5540円)と、バッテリー駆動時間の3時間近い短縮のどちらを重視するかが、選択の決め手になるだろう。
本体に搭載するインタフェースは、左側面が2基のUSB 3.0、ExpressCardスロット(/54対応)、アナログRGB出力、そして、Mini DisplayPortを備え、右側面には4 in 1メディアカードスロット(SDメモリーカード、MMC、SDHCカード、SDXCカードに対応)、USB 2.0(PC本体が電源オフでも、接続した周辺機器を充電できる)、有線LANを用意する。無線接続は、IEEE802.11a/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0、そして、WiMAXが利用できる。本体搭載インタフェースは、レイアウトこそThinkPad X220と共通するが、左側面では、USB 3.0を採用してDisplayPortはMini DisplayPortに置き換えるなど、改善した部分もある。
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