バングラデシュ期待のPCは「Dell」じゃなくて「Doel」山谷剛史の「アジアン・アイティー」(1/2 ページ)

» 2012年09月18日 17時30分 公開
[山谷剛史,ITmedia]

ラマダンが終わったら食欲も物欲も一気に解放!

 そんな世界一の人口密度を誇る(誇る一方で、政治的な汚職とともにバングラデシュの経済発展を阻害する要因でもあるが)バングラデシュの首都ダッカを8月中旬に訪れた。この時期、バングラデシュは、断食の「ラマダン」が終わって、「イード」という一大連休に突入する。海外で働いているバングラデシュ人が、この連休に合わせてダッカ経由で故郷に戻る。「故郷に戻るならお土産くらいは買わないと!」とばかりに、機内にいろいろと持ち込むが、中には32型級液晶テレビを手荷物で機内に持ちこむ豪快な乗客も珍しくない。

世界一の人口密度を誇るバングラデシュの首都ダッカ(写真=左)。人口密度が高いだけに集合住宅が主流だ(写真=右)

 バングラデシュの人々にとって、テレビは重要なエンターテイメントだ。バングラデシュでは、親戚家族が同じ家に集まって住むものの、それぞれは自分の個室においたテレビを視聴するのが普通になっている。中国などでは、若者が自分の部屋でPCを広げて共有Webサイトの動画を見るが、バングラデシュでは、依然としてPCで視る動画よりテレビで見る番組の需要が多い。

 ラマダンが終わって始まる大型連休のイードだが、イードの始まる日と終わる日は、日本の祝日のように、事前に決まっているのではなく、“バングラデシュの長老”が新月を確認できたか否かで決まる。ただ、おおよその時期は事前に予測しておりニュースなどで報じている。バングラデシュでは、ラマダン後半にイード前の駆け込み需要で一大商戦期となる。これは、「イードは新しい服で迎えないとね」という消費者心理がきっかけとなっていて、庶民的な市場でも高級なデパートでも、女性が服を購入する姿を見る。

雑多極まりない昔ながらの市場がにぎわう一方で(写真=左)、新たに開発した高級商業施設も富裕層を中心に利用が進んでいる(写真=右)

“Sandy Bridge”搭載PCがタカダカ5万タカ

 きっかけがきっかけだけに、主に購入するのは服となるようだが、こういう機運に流されて物欲を満たすバングラデシュ人は多い。もちろん、デジタルガジェットにも物欲は向う。ダッカにおけるデジタルガジェットの物欲を満たしてくれるのは、「idb bhaban」なる電脳街(その実態は電脳ショッピングモール)などに点在するPCショップだ。また「Estern Plaza」「Motaleb Plaza」なる携帯電話市場(いちば)などには携帯電話を扱う専門ショップがある。PCショップでは、メーカー製のノートPCを扱うショップも多いけれど、やはりそれ以上に自作PCを扱う店が多い。そういうショップでは、“埃をかぶった”中古タワー型PCも売られている。

ダッカでPC関連製品を購入するなら「idb bhaban」と呼ぶ電脳街(という名の雑居ビル)を訪れるといい(写真=左)。ビルには多数のPCショップ、PCパーツショップが入居している(写真=右)

 “出来合い”のPCでは、メーカー製PC以上にショップブランドPCも普及している。その中の大手「RYANS COMPUTERS」は、バングラデシュ全土の大都市に展開するチェーン店で、PCパーツやメーカー製PCのほかに自分たちのショップブランドPCも用意している。PCパーツの実売価格は、Core i7-3770で27500タカ(日本円で2万7500円。1円は約1タカ)と日本の実売価格と比べて3000円ほどの違いがある。ショップブランドPCでは、Xeonベースのサーバも扱っていた。

 ハイエンドパーツも並べるダッカのPCショップだが、よく売れるのは、「Core i3 2100」など第2世代Coreプロセッサー・ファミリーのバリューモデルのCPUを利用した、5万タカ(5万円)で納まる安価なPCだ。 ノートPCでは「Core i3 2330M、システムメモリ容量は2Gバイト、容量500GバイトのHDD、14.1型ワイド液晶ディスプレイ搭載」といった仕様のHewlett-Packard、Acer、富士通など海外PCメーカー製で5万タカクラスモデルが主流だ。

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