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» 2012年11月15日 19時00分 UPDATE

テレビにつなぐワンタッチデジタルアルバム「おもいでばこ」投入:スマホシフトとコモディティ化に挑む、PC周辺機器メーカーの取り組み

バッファローが、デジタルフォトアルバム機器の新モデル「おもいでばこ」を投入。とりあえずこれに入れておけば大丈夫です”──と容易さで、ファミリー・シニア層の需要を掘り起こす考えのようだ。

[岩城俊介,ITmedia]

“テレビに接続するデジタルフォトアルバム”というカテゴリ

photo バッファローが展開するファミリー・シニア向けの“ストレージ機器”「おもいでばこ」シリーズ

 データ容量が足りなかったら足せばいい、整理したければPCで適当にできる──PCを普通に使える人は、その経験により機器の使い方はもちろん、その応用方法も思いつき、たいていは自分で対処できる。でも、そうでない人もいる。いや、そうでない人のほうが多い。

 そういった層に対し、PC周辺機器メーカー大手のバッファローは、ブロードバンドルータやHDD、NAS(ネットワーク接続型HDD)といった既存製品のコンセプトに加え、具体的にユーザーのライフスタイルに訴求する製品により、これまで訴求できていなかった層への取り込みを強化する。

 同社は11月15日、テレビに接続するHDD内蔵メディアプレーヤー/デジタルフォトストレージの新製品「おもいでばこ」を発表。既存のストレージ製品・NASキット群と機能そのものは似通うが、“とりあえずこれに入れておけば大丈夫です”──と容易さを訴求するコンセプトと機能の工夫を取り入れ、PCには詳しくないファミリー・シニア層に向けて提案する。

 おもいでばこシリーズは2011年11月に第1弾を投入、今回の新モデルはストレージ容量の強化と無線LAN標準対応(USB子機を標準添付)、プリント(エプソン製Epson iPrint対応プリンタ対応)、フォト蔵連携機能(写真共有SNS型クラウドストレージ)などを新設し、より手軽さ、身近さを訴求するモデルに仕立てた。


photophotophoto 新おもいでばこ ラインアップは500GバイトHDD搭載の「PD-100S」(実売2万2800円)と1TバイトHDD搭載の「PD-100S-L」(実売2万7800円)の2モデル。(ファイルシステムの都合により)写真データ保存可能枚数はいずれも最大6万枚、無線LAN(802.11b/g/n)、有線LAN、アナログRCA出力、HDMI出力、USB 2.0×2(うち1つは無線LANアダプタで使用。USBケーブル経由のデータ取り込み、あるいはバックアップ用HDDの接続に用いる)を備える。家庭用テレビに接続し、取り込んだ写真を家族で共有しながら再生できる
photophotophoto 取り込んだ写真データを自動的に整理/分類してくれるのが特長。スマートデバイスで撮影した写真は無線LAN経由で転送することもできるようになった。“過去の思い出”がよみがえる「おもいで散策」機能も搭載。写真のExifデータなどをもとに、関連する写真をあれこれ自動的にピックアップしてくれる
photophotophoto 取り込んだ写真は、自動で整理・分類してくれる。レシピ別/日付別/人物・ペット別──といった分類も可能だ

 「デジタルカメラは手軽・手軽にたくさん撮れ、その場ですぐ見られる。一方、撮る写真が大量になるので、撮ったらそのまま。結局は整理されず、“せっかくの思い出を振り返れない”──見たい写真が見つらない。そんな実情がある。おもいでばこは、ボタン1つで写真を取り込め、写真の整理も自動で行う“おまかせ”機能を搭載する。本機にさえ入れておけば、写真データの保存、自動整理、再生、加工、配布、共有といった、デジカメ写真に関連する項目をひとまとめできる手軽さ・簡単さを特に注力して開発した」(バッファロー取締役事業統括本部の渡邊泰治本部長)

photophotophoto バッファローの渡邊事業統括本部長 「おもいでばこは、具体的に“できること”を訴求した新しいコンセプトの製品。写真をたくさん撮ったが、見たい時に見つからない/整理できないという層にフォーカスして訴求する」

 写真データの取り込みは、デジタルカメラや携帯ゲーム機+SDメモリーカードスロット/USB端子経由のほか、スマートフォンにも対応。無線LANとスマートフォンアプリで転送できるようにした。iOS版、Android版ともに無償の連携アプリ「おもいでばこ」を用意し、取り込み、再生、書き出しなどの連携操作、さらに本機の操作用リモコンとしても活用できる。

 スマートフォン・タブレットの普及とともに、見る、聞くといったコンテンツ表示のみを主とするファミリ−・シニア層におけるIT機器においては、PCよりスマートデバイスに置き換えられはじめている。「“何をやっていいのか分からない”となる層に対しては、何でもできる/フル機能──では受け入れられない。利用シーンを具体的に示し、機能をそれにフォーカスしたものが必要。ともあれ、とにかく手間がかかる写真整理は“おもいでばこ”に任せて、その空いた時間は家族のコミュニケーションに有効に使ってもらいたい。そんな気持ちも込めている」(渡邊本部長)という。

photophotophoto スマートフォンアプリ(iOS/Android版)は、データ転送・再生のほか、本機操作用リモコンとして使える機能も備わる。無線LAN経由でプリントも可能(Epson iPrint対応機機で可能)。さらに写真共有サイト「フォト蔵」と連携し、写真をシェアできる。例えば、実家の両親宅に設置したおもいでばこに配信する──といったことができるようになる

 コモディティ(日用品)化が進むPC機器において、これまでの資産を生かしつつ、これまでのユーザー層以外の層を開拓したいPC周辺機器メーカーならではの施策といえる。


実は、PCに詳しい人にも向く

 「こんなことはこれでなくても適当にああすればできるぞ」──そう思うPCやスマホに詳しい人は多いかもしれない。実は、そんな人にも向いている。家族や両親へのプレゼント用としてである。想像してほしい。……いろいろかなりラクそうではないか。

 本シリーズのコンセプトは「ユーザーのライフスタイルにフォーカスした製品」だが、PCに詳しい人にとっても意外とその通りといえそうである。



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