CeBIT 2013では、開催国ドイツをはじめとする欧州諸国や“世界に冠たるIT立国”台湾の企業だけでなく、中国からも数多くのメーカーが参加して展示ブースを構えている。中小規模のメーカーは、それぞれの小間ブースを集めたChinaエリアで展示しているが、一部の有力中国企業は大規模なブースを用意している。
中国企業の展示でとにかく目立つのが、タブレットデバイスだ。OSにAndroid 4.0以上を導入した大小のモデルを一斉に展示している。そのデザインと外観はほぼ同じでほぼ見分けがつかず、仕様も7型液晶ディスプレイ搭載モデルの場合、ほとんどのモデルで解像度は1024×600ドット、CPUはデュアルコアタイプで動作クロックは1.2〜1.6GHz、重さは320〜340グラムでそろっている。
このように、似たものが並ぶ中国企業のブースで、別な意味で“似たもの”をHKCが展示していた。Tablet PCというカテゴリーのサンプルは、側面断面の形状や液晶ディスプレイの背面下半分が開いてスタンドになるあたり、MicrosoftのタブレットPC「Surface」シリーズによく似ている。
「HR116」と型番にあるそのタブレットPCの仕様は、ユーザーの要求によって可変となっている。展示資料によると、OSはWindows 8で、CPUは、Core i5からCore i3、そして、Celeron 847/807/1037U/1007Uと、TDP 17ワットクラスを搭載可能、システムメモリの容量は2〜4Gバイト、データストレージはSSDで、16G/32G/64G/128Gバイトの容量から選択できる。
液晶ディスプレイのサイズは、11.6型ワイドで解像度は1366×768ドットとWindows 8の推奨要求(しかし、チャームなどの機能を利用するのに最低必要なレベル)を満たす。無線接続ではIEEE 802.11 b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 2.1+EDRを利用できるほか、オプションで3Gデータ通信にも対応する。
なお、MicrosoftのSurfaceシリーズはキーボードを搭載したカバーを用意していたが、HKCのスタッフによると、このサンプルではそのようなオプションは用意していないという。また、Surfaceシリーズのキーボード搭載カバーが使えるかどうかについては“分からない”と答えている。重さやバッテリー駆動時間についても、「いまは説明できない」としているが、一方で「MicrosoftのSurfaceとほぼ同じになるはず」とも述べている。なお、実売予想価格は最小構成で350ドルを想定しているという。
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