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» 2014年03月19日 11時00分 UPDATE

注目SSD速攻レビュー:ハイエンド並みの性能を発揮――「Crucial M550 SSD」徹底検証 (1/2)

どうやら3月〜4月はSSD新製品のラッシュらしい。先日はIntelの最新SSDをレビューしたが、今回はCrucialから登場した「M550」を検証する。

[石川ひさよし,ITmedia]

コントローラーを変更し、小容量モデルでの速度が大幅アップ

og_m550_001.jpg M500と見た目で違うのは型番と色みくらい。デザインはほぼそのまま踏襲している

 CurucialのSSDは、m4シリーズからM500シリーズへと進化してきた。今回投入されたのは「M550」。型番からは500番台のまま数字が上がっただけのマイナーバージョンアップに見える。600番台を待っていた人には少し肩透かしだっただろうか。しかし、コストパフォーマンス重視だったM500に対し、M550はハイパフォーマンス寄りにシフトした製品になっている。

 M550シリーズは、M500時と同様、2.5インチSATA、mSATA、そしてM.2という3つのインタフェースをラインアップしている。今回評価するのは2.5インチSATAタイプの512Gバイトモデル「CT512M550SSD1」だ。まずは外観から見ていこう。

 M550は、M500とほぼ同じデザインだ。7ミリ厚(9ミリ厚に調整するためのスペーサーが付属)、シルバーのケージで、左下と右上を丸めたシールにシルバーのラインでCrucial M550の製品名がプリントされている。多少異なるのは、M500がやや水色がかったブルーだったのに対し、M550はブラックに近い深みのある色合いになったことだろうか。

og_m550_002.jpgog_m550_003.jpg M550の表、裏。サイズや外装の素材もM500と同様だ

 裏面の4隅のネジを外して現れる基板を見ても、レイアウト面で先代M500との違いは少ない。コントローラ側では、電源端子のすぐ後ろにあるピン用の穴まで一緒で、主だったチップのレイアウトは全く同一だ。ただし裏側はやや異なり、M500 1TBモデルでは裏面にもキャッシュメモリが搭載されていたところが、M550では空きパターンになっている。ただ、基本的な設計は大きく変わっていないという印象を受ける。

og_m550_004.jpgog_m550_005.jpg SSDはそういうもの、とはいえM550の基板はM500の基板とほぼ同じ。違うのは搭載するチップの型番と、キャッシュメモリチップが2枚から1枚に減っているくらいだ

 それでは搭載チップを詳しく見ていこう。まずコントローラは、Marvell「88SS9189」が搭載されていた。この88SS9189については、まだMarvellのサイトにも掲載されていない。詳細は不明だが、M500に搭載されていた同じMarvellの「88SS9187」の上位チップあるいはバリエーションチップとみられる。

og_m550_006.jpg 7ミリ→9.5ミリ厚変換用のスペーサー(両面テープ等で貼り付ける)も付属する

 NANDフラッシュメモリはMicronの「3ZA2D NW386」。パートナンバーは「MT29F256G08CECABH6-10:A」で、これで検索しても何もデータが出てこないが、これを裏表合わせて16チップ搭載することで512Gバイトを実現している。また、Crucialによると20ナノメートルプロセスのMLC製品とされる。M500時も20nm MLCとされていたが、それと何か違うのか細かな点は依然不明だ。

 1チップに削減されたキャッシュメモリは、Micronの「3VA78 D9RLT」。パートナンバーが「MT42L256M16D1GU-18 WT:A」というところまでは分かったが、こちらもこれ以上のデータが掲載されていない。ただ、1チップに削減されつつも製品の方向性としてはパフォーマンスを追求しているとなると、容量の大きなものを1チップということになるのではないだろうか。なお、Crucialからもキャッシュ容量に関しては検証時点ではとくにアナウンスされていない。

 さて、このような点で旧モデルのM500との違いが明らかになったところで、そのほかスペックをまとめておこう。

シリーズ名 M550 M500
容量 128GB 256GB 512GB 1TB 120GB 240GB 480GB 960GB
NANDフラッシュメモリ 20nm Micron MLC
シーケンシャルリード(MB/sec) 550 500
シーケンシャルライト(MB/sec) 350 500 130 250 400
ランダム4Kリード(IOPS) 90000 9500 62000 72000 80000
ランダム4Kライト(IOPS) 75000 80000 85000 35000 60000 80000
MTTF(製品寿命) 120万時間
総書き込み容量(TBW) 72TB
厚み 7mm

 この表のとおり、M500の際には120Gバイト〜960Gバイトまで4モデルがラインアップされていたが、M550でもほぼ同様に4モデルが並ぶ。旧モデルの120Gバイトに対し、M550が128Gバイト、旧モデルの960Gバイトに対しM550が1Tバイトと、冗長性のための領域の扱いが変わったようである。まずここが1つ目の大きな違いだ。

og_m550_007.jpg CrystalDiskInfoから見たCrucial M550 512Gバイトモデル「CT512M550SSD1」

 2つ目の大きな違いはパフォーマンスの向上だ。公称転送速度は、全モデルでシーケンシャルリードが550Mバイト/秒、シーケンシャルライトは128Gバイトモデルのみ350Mバイト/秒となるほかは500Mバイト/秒とされている。ランダム時のIOPSは、リードが128/256Gバイトモデルで9万IOPS、ライトが128Gバイトモデルで7万5000IOPS、256Gバイトモデルで8万0000IOPS、512Gバイト/1Tバイトモデルで8万5000IOPSとされる。

 特に128Gバイトという最小容量のモデルでは、旧120Gバイトモデルと比べてライト時で3倍近い向上とされている。ほか、リード速度も向上しているし、合わせてライト時のランダム4KにおけるIOPSも小容量モデルを中心に大幅に向上している。大容量モデルのパフォーマンス向上はもちろん、小容量モデルではよりパフォーマンスが旧モデル比で向上しており、SSDはシステムドライブとして割り切るユーザーにとって、ほどよい容量でハイパフォーマンスが得られる点でメリットが大きい。

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