ThinkPad Tablet 2にしてもThinkPad 8にしても、スレートタイプのタブレットという形状だったのに対して、ThinkPad 10は、長辺側面が上下で非対称と言う形状になっている。これは、オプションで用意した「ThinkPad 10 ウルトラブック キーボード」と「ThinkPad 10 タッチケース」と接続するインタフェースを搭載するためだ。
LaVie Tab Wでは、店頭モデルの上位構成「PC-TW710S2S」でThinkPad 10 ウルトラブック キーボードと同等の専用キーボードが標準で付属する。ThinkPad 10では、レノボ・ダイレクトで用意する初期構成パッケージでは付属しないものの、周辺機器からThinkPad 10 ウルトラブック キーボードを購入できる(価格は税込みで1万1923円)。
モノがほぼ同じだけに、キーボードの使い勝手は、LaVie Tab Wの専用キーボードと共通する。タブレット本体とキーボードユニットの両方に専用のコネクタとかみ合わせる爪を用意して、位置を合わせて“接続”する。本体とキーボードの固定は磁力を使っている。接続部の形状の都合上、クラムシェルタイプのノートPCのように閉じることはできるが、開いた状態で本体を表裏逆に設置することはできない。
キーピッチは18.5ミリ(一部の横幅が狭いキーは9.5〜11ミリ)、キーストロークは1.8ミリを確保しており、強い力でキーとたたいてもたわんだりキーが揺らいだりすることはない。キーを押した力をしっかりと受け止めてくれるので、長文の入力でも問題はない。ただ、キーボードユニットの重さも550グラムあるため、本体と一緒にすると1148グラムに達してしまうのもLaVie Tab Wと同じだ。
レノボとNECパーソナルコンピュータの協業効果で、ThinkPad 10とLaVie Tab Wは、ほぼ共通する仕様となった。ただ、レノボ・ジャパンの説明によると、工場出荷時の耐久テスト(拷問テスト)では、ThinkPad 10は、ThinkPadシリーズと同等の基準で行っているという。
また、周辺機器でも、ThinkPad 8のオプションでもあった、背面のカメラを覆う部分を折り曲げるとカメラアプリが自動で起動する「ThinkPad 10 クイックショット・カバー」や、3層のシリコン構造で対衝撃性を持たせた「ThinkPad 10 プロテクター」など、LaVie Tab Wにはないオプションを用意している。
ThinkPad 10 プロテクターは、重さが実測で538グラム、サイズは実測で281(幅)×203(奥行き)×25(高さ)ミリになる。側面と背面はラバーのような質感を持った弾力のあるシリコン素材で構成し、液晶ディスプレイ面も薄い柔軟性のある樹脂性の透明なカバーを設けている。カバーの上からタッチ操作は可能だ。
背面にはゴム製のハンドベルトを取り付けている。4点で場所を変えて設置できるので、右手持ち左手持ち、縦長持ち横長持ちなど、本体の向きを自由に設定可能だ。
側面には、本体のインタフェースにあわせてかバーやボタンを備えてるので、ThinkPad 10 プロテクターを装着した状態でも、カードスロットやMicro USB、電源コネクタへのアクセスや背面のメインカメラを使った撮影(フォトランプも使用可能)、電源ボタンや音量調整ボタンの操作が可能だ。
なお、下面の専用インタフェースの部分もカバーをはずしてアクセスできるが、ドッキングステーション「ThinkPad Tablet Dock」とは接続できるものの、ThinkPad 10 ウルトラブック キーボードに載せることはできない。
また、耐衝撃性はあるものの、防水性能と防塵性能は有していないため、見た目だけで判断して無理な環境での運用は止めておいたほうがいい。
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