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» 2015年11月24日 07時00分 UPDATE

鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:Windows 10初の大型アップデートはココに注目 (1/3)

ついに一般公開されたWindows 10初の大型アップデート「November Update」はもう適用しただろうか? その注意点と特徴を整理する。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

November Update? TH2? それとも1511?

 「November Update」とは、米Microsoftが2015年11月12日(現地時間)に提供を開始した「Windows 10向けアップデート」の正式名称だ。7月29日に一般公開されたPCおよびタブレット向けWindows 10で初めての大型アップデートとなる。日本のユーザー向けにも同時に提供され、既にWindows Updateを通じて適用した方も多いだろう。

November Update 日本時間で2015年11月13日に公開されたWindows 10初の大型アップデート「November Update」。デスクトップの見た目は従来と変わらないが、大きな変更点では音声対応パーソナルアシスタントの「Cortana(コルタナ)」が日本語をサポートしている

 一般には、Windows 10の開発コード名に由来する「Threshold 2(TH2)」の愛称がよく用いられているが、これ以外に「バージョン1511」という名称もある。これは「20(15)年(11)月」の4桁の数字をとって「1511」のバージョン番号を付したものであり、実際にシステムのバージョン情報を確認すると「1511」の名称が表示される。

 今後も当初の予定通り、Windows 10に年間2〜3回程度の大型アップデートが到来するのであれば、November Updateではいつ行われたアップデートなのか区別しにくい。そのため、本記事ではNovember Updateの名称を用いつつも、バージョン番号を付与することにする。

November Update適用後のバージョン番号 Windows 10 November Updateを適用後にバージョン番号を確認すると「1511」という表記が確認できる

 下記に、Windows 10のビルド番号とOSバージョン、コード名の相関関係を簡単に表にまとめた。

Windows 10の大型アップデート情報
開発コード名 提供開始日 ビルド番号 バージョン番号 正式名称
Threshold 1(TH1) 2015年7月29日 10240 Windows 10
Threshold 2(TH2) 2015年11月12日 10586 1511 Windows 10 November Update
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November Updateの導入で注意すべきこと

 November Update(1511)で注意すべきなのは、現時点でこのバージョンに相当するWindows 10を直接インストールする手段はなく、あくまでWindows Updateを経由して、November Update(1511)以前のWindows 10からアップデートする必要がある点だ。

 Microsoftは7月のWindows 10正式リリース以降、「Media Creation Tool」と呼ばれるツールを提供して「(DVDまたはUSBメモリの)インストールメディア(ISO)を使ったWindows 10の手動インストール」を可能にしている。

Media Creation Toolダウンロードページ Windows 10のダウンロードページにアクセスすると、「Media Creation Tool」がダウンロードできる。これを使うことで、USBメモリまたはDVD書き込みに必要なISOファイルが入手可能だ

 同社は当初、November Update(1511)提供のタイミングでMedia Creation Toolのアップデートも行い、最新版のWindows 10 ISOファイルを提供していたが、計画変更により引き上げられた。現在ではMedia Creation Toolを使っても、7月29日時点で提供されたバージョンに該当する「Build 10240(TH1)」相当のインストールメディアが作成できるのみだ。

Media Creation Toolのバージョン 現在ダウンロードできるMedia Creation Toolのバージョンは、従来通り「Build 10240(TH1)」相当だ

 Media Creation Tool経由でWindows 10をインストールしてNovember Update(1511)相当の最新状態にする場合、一度TH1のインストールを完了させた後、Windows Update経由でアップデートする必要がある。

 ちなみに、Microsoftの予告通り、最新のMedia Creation Toolでは32ビット版/64ビット版を問わずにインストールが可能な単一のメディアを作成可能になっている。複数台の異なる環境のPCを持つユーザーには便利だろう。

Media Creation Toolセットアップ画面1 最新のMedia Creation Toolでは、32ビット版/64ビット版をまとめたインストールメディアが作れるようになった。セットアップメニューの「アーキテクチャ」で「両方」を選択すればよい
Media Creation Toolセットアップ画面2 ただし、「両方」を選択した場合、ISOファイルの容量が5.9GバイトとDVD片面1層の容量である4.7Gバイトをオーバーする点は注意が必要だ

 このように多少面倒ではあるが、November Update(1511)自体が7〜11月までの「Cumulative Update(累積的アップデート)」を兼ねているため、旧Windows OSでみられたように、クリーンインストール後や工場出荷設定にPCを戻した後、何度もアップデートの適用と再起動を繰り返す必要はなく、一度のアップデート適用で作業は完了する。

 また、この後に設定メニューからPCを初期状態に戻しても、Windows 10の状態はTH1ではなくNovember Update(1511)を適用した状態となる点にも注意したい。

「出荷時の設定に戻す」メニュー 工場出荷設定に戻さない限り、Windows 10をリセット(「すべて削除する」)しても、November Update(1511)の状態が維持される

 一方、開発者向けサービスであるMSDNの契約者に対してNovember Update(1511)適用済みWindows 10のダウンロードを提供している。

MSDN向けダウンロードページ MSDN契約者向けには、November Update(1511)適用済みWindows 10のダウンロードを提供している

 いずれにせよ、現時点ではTH1を入手してWindows Updateをかけるのが最も手っ取り早い手段だろう。もしNovember Update(1511)がアップデート項目に出現しなくても、時間の経過とともに入手可能になるとMicrosoftでは説明している。

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