Surface Neoは間に合わない!? 2020年に登場するMicrosoftの新ハードウェア:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/2 ページ)

» 2020年05月01日 12時00分 公開

 例年であれば、Microsoftの新ハードウェアに関する話題は秋の製品発表会が行われる少し前の夏ごろに出てくることが多いが、2020年は少し情勢が異なる。現在、新型コロナウイルスが世界で猛威を振るっているが、この影響で製品計画に大きなズレが生じており、OEMパートナー並びにMicrosoft自身が2020年のホリデーシーズン向けにラインアップをそろえきれない可能性が高くなっている。

Windows 10Xデバイスは2020年内に登場しない

 例えば、ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏は4月9日(米国時間)に公開した「Microsoft: Don't expect any Windows 10X devices this calendar year」という記事の中で、Microsoftが2020年のホリデーシーズンに投入を予定していたWindows 10X搭載の2画面デバイス「Surface Neo」の発売延期を計画しているという話に触れている。

 これは同氏の情報源が、Windows 10XとSurfaceなどMicrosoftのハードウェア開発を担当するパノス・パネイ氏が自身のチーム内部に示唆したもので、同時にWindows 10Xを搭載して同じタイミングで登場が見込まれるサードパーティー製品についても同様に、2020年内には登場しないという。

 一方で、もう1つの2画面デバイスであるAndroid搭載の「Surface Duo」については、特に延期の話が出ていないという。これを聞く限り、Surface DuoはSurface Neoに先駆けて登場することになるのかもしれない。

Surface Neo 2020年の発売予定だった2画面2in1PCの「Surface Neo」
Surface Duo 5.6型デュアルスクリーンの折りたたみスマートフォン「Surface Duo」

 ただ、2020年のホリデーシーズンは本件に限らず全体に製品計画が大きくズレ込む可能性が高い。筆者の情報源ではまだ確認できていないが、iPhone新モデルの生産が1カ月程度遅れるという報道が複数出ている。

 これ以外にもサプライチェーンの混乱や需要の逼迫(ひっぱく)、製造リソース確保の問題から、既に秋を目標とした製品の製造計画が立たない、あるいは目標数の下方修正に迫られる可能性が高くなっており、例年は海外における新学期シーズン(9月前後)、ホリデーシーズンに登場していたようなPCやスマートフォン製品のシリーズも、いくつかは年明けの2021年初頭に登場時期がスライドすることになるかもしれない。

 これは製造数が多いものほど顕著で、リリースが遅れなかったとしても品薄になるのは避けられないかもしれない。Surface Duoは数が見込める製品ではないと考えられるものの、こうした状況に巻き込まれる可能性が非常に高いため、明確に延期の話が上がってきているSurface Neoほどではないにしても、投入時期が変わることを覚悟していた方がいいだろう。

開発遅延を生むもう1つの要因

 ハードウェアのリリースに限らず、当面はMicrosoft関連の全てのことが影響を受けざるを得ない。2020年5月中旬に米ワシントン州シアトルで開催が予定されていた開発者会議の「BUILD 2020」がオンラインに移行することが既に発表されているが、ジョー・フォリー氏によれば、Microsoftの会計年度で2021年度いっぱい、つまり2021年6月までは全ての対面またはリアルイベントをオンラインに移行することが決定されている。

 これはパートナーイベントや海外の講演も含まれ、例えばThe Vergeのトム・ウォーレン氏によれば、2020年9月への延期が既に発表されている「Computex Taipei 2020」での講演の他、2021年のCESやMWC関連、そしてBUILD 2021についても引き続きオンラインでの発表に留まるという。このあたりの経緯についてはMVP Summit開催に関する通知を公開したジニー・コーギー(Ginny Caughey)氏のTwitterへの投稿でも確認できる。

BUILD 2020 BUILD 2020のオンライン開催への移行を通知する公式サイトのメッセージ

 開発者の情報リソースについては別にオンライン配布でも問題ないが、BUILDや各種パートナーイベントにおけるメインは、やはり参加者同士のネットワーキングにあり、単純なオンライン移行では代替できない部分が現状では多い。

 しかも本来は、Windows 10Xについて話す場にもなり得たBUILDカンファレンス2回分がオンライン移行することがほぼ決定されたため、このあたりの影響は計り知れない。元々Surface NeoやSurface Duoは、開発者に活用を促してエコシステムの下地を作ることが、発表から1年後にあたる2020年ホリデーシーズンまで搭載製品の発売を延ばした理由であり、ハードウェアだけでなくソフトウェア面の影響がより大きいと筆者は考える。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月26日 更新
  1. 実売3万9800円でノートPCを3画面化! ソースネクストのデュアル拡張ディスプレイ「DGP-DMD1401」を試す (2026年09月25日)
  2. AndroidとChromeOSが融合した次世代PC「Googlebook」の実機を見てきた ――AI統合で何が変わるのか? (2026年09月25日)
  3. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  4. なぜ競技用ゲーミングPCは光らない? HPSC久木留所長とマウス軣社長が語るアスリート支援の未来 (2026年09月24日)
  5. 「これはわれわれにとってのTGSだ」 ロジクールGが年に一度の旗艦イベント「Logicool G PLAY Tokyo 2026」を開催 熱気あふれる会場を現地レポート (2026年09月25日)
  6. “Vision Pro級”のMR体験が約100gの軽量グラスで? 最新の「Meta VR Glasses」を試して分かった圧倒的な快適性 (2026年09月25日)
  7. 12インチ「Surface Pro」と13インチ「Surface Laptop」に個人向けの第2世代が登場 Snapdragon X2 Plus搭載でメモリは最大24GBに (2026年09月24日)
  8. ロジクールGの新型マウス「PRO X3 SUPERSTRIKE」や8K対応キーボード「PRO X2 RAPID」を見てきた (2026年09月24日)
  9. 天空がCore Ultra 5を搭載した10.51型2in1ノート「TENKU Note Pro AI」を発売 (2026年09月24日)
  10. “AIスマホ”としての個性がより鮮明に 望遠カメラ刷新&AI処理が飛躍した「Pixel 11 Pro」 の実力とベンチマーク結果を検証 (2026年09月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー