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» 2015年12月29日 15時00分 UPDATE

2015年PC USER「ベストチョイス」:2015年に編集部が最も注目したタブレット (1/2)

今年発売された製品の中からジャンル別に注目モデルを選出するアワード企画。タブレット部門のベストチョイスは?

[PC USER編集部,ITmedia]

 2015年に発売された製品の中から、PC USER編集部が最も注目した一品を取り上げるアワード企画。タブレット部門の“ベストチョイス”には、協議の末、2製品を選んだ。「ベストなのに2製品?」と思われるかもしれないが、それぞれ違ったアプローチからタブレットの進化を促した新モデルとして、甲乙をつけがたく、このような結果となった。

Windows 10+最新ハードウェアで完成度が高まった「Surface Pro 4」

 1つ目の製品は、Microsoftの12.3型タブレットPC「Surface Pro 4」だ。

Surface Pro 4 Microsoftの「Surface Pro 4」

 かなり昔からタブレットPCに取り組んでいながら、iPad以後のタブレット市場でApple(iOS)とGoogle(Android)に出遅れてしまったMicrosoft。挽回のための戦略は、タブレットとしても、ノートPCとしても使えるWindowsベースの「2in1」で差異化を図り、PC業界標準の地位にあるWindowsの強みを発揮しつつ、隣接するタブレットの領域でもシェアを奪うというものだった。

 その戦略を具現化したOSが2012年にリリースしたWindows 8だったが、タブレット用OSとしても、PC用OSとしても、中途半端に陥ってしまった感は否めない。事実、Windowsタブレット市場は期待ほど伸びず、法人ユーザーがWindows 7からの乗り換えを見送るなど、PC市場の停滞を招いてしまう。この停滞が、今日の日本におけるPCメーカーの苦戦と再編に通じる一因と言えるだろう。

 Microsoftはこの反省を踏まえ、2015年7月29日に一般公開したWindows 10においてユーザーインタフェースを刷新した。Windows 7以前の伝統的なスタートメニューを完全に復活させつつ、Windows 8以降のタイル型スタートメニューをそこに融合、さらに2in1デバイスではタブレットモードとノートPCモード(デスクトップモード)でスムーズに操作画面を切り替えられる新機能「Continuum(コンティニュアム)」も搭載したのだ。

 11月12日に国内で発売されたSurface Pro 4は、このWindows 10に最適化したタブレットPCとして登場し、Continuumによる利用スタイルに応じたユーザーインタフェースの自然な切り替え、これまたWindows 10の新機能である「Windows Hello」による手軽かつセキュアな顔認証によるログオンなど、2in1としての使い勝手が向上している。

Windows Hello対応 Surface Pro 4ではインカメラと赤外線センサーを組み合わせることで、「Windows Hello」の立体的な顔認証機能に対応する

 もちろん、Surface Proシリーズの4世代目ということでハードウェアも進化した。第6世代Core(開発コード名:Skylake)、高速なPCI Express SSD、少し大きくなり高精細化した12.3型ディスプレイ、筆圧検知が1024段階に向上したSurfaceペン、よりノートPCのキーボードに近づいたType Cover(画面保護カバー兼キーボード)など、好評だったSurface Pro 3をさらに改善して完成度を高めている。

Type Cover Surface Pro 4の「Type Cover」。6列アイソレーションキーボードと大きめの高精度タッチパッドを採用し、入力環境を強化した
Surfaceペン Surface Pro 4のSurfaceペン。筆圧検知レベルが従来の256段階から1024段階にアップするなど、書き味が向上している

 MicrosoftがSurface Proで狙ったタブレットとノートPCのイイトコ取りは、Windows 8/8.1世代ではややチグハグな印象もあった。しかし、Surface Pro 4ではハードウェアの進化とOSの世代交代により、その理想がかなりカタチになってきた実感が得られる。

 死角をかなりつぶしてきたSurface Pro 4だが、タブレットとして見た場合に注意しなければならないのが、アプリの問題だ。Surface Pro 4はPCなので既存のx86/x64用Windowsデスクトップアプリをフル活用できる半面、iOSやAndroidといったモバイルOSで人気のアプリがWindows用に提供されていない場合も少なくない。

 この辺りは、スマホ版のWindows 10であるWindows 10 Mobileが今後どれだけ普及するか、それに伴ってタブレットやPCでも最適に動作するというユニバーサルアプリ(UWPアプリ)がどれだけ登場してくるのか――つまり、Windows 10の成功によるアプリストアの挽回にかかってくるだろう。

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