→・次回記事:Windows 7時代のアプリを「10」対応にするメリットは?
米Microsoftの年次開発者会議「Build 2016」が3月30日(米国時間)より米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている。事前レポートでも予告したように、Windows 10の次期大規模アップデートである「Redstone(RS1)」は名称が「Anniversary Update」となり、2016年夏の無償提供が発表された。
このほか、Build 2016の発表内容は多岐にわたるが、まずはAnniversary UpdateとUWP(Universal Windows Platform)に話題を絞ってフォローしていこう。
基調講演の冒頭では米Microsoft Windows&デバイス担当エグゼクティブバイスプレジデントのテリー・マイヤーソン氏が登壇し、Windows 10の現状について説明した。
現在Windows 10は2億7000万台以上のデバイスに導入され、過去最高のペースで普及が進んでいると同氏は説明する。こうした中、2015年11月公開の「November Update」に続く大型アップデートとして提供されるのがAnniversary Updateだ。
2016年夏という以外の具体的な時期は示されていないが、現在のターゲットは6月以降が有力だと言われている。7月末にはWindows 7/8.1からWindows 10への無償アップグレード期間が終了する予定のため、新機能のアピールも合わせて、この少し前にAnniversary Updateが提供されるのが自然と思われるからだ。
以前にレポートしたように、新機能の代表例としては「Extensions for Edge」が挙げられるが、マイヤーソン氏は今回の講演でそれ以外にも目玉機能の幾つかを紹介している。
1つ目は生体認証機能の「Windows Hello」だ。現在は実質的にWindowsへのサインイン動作のみに用いられているが、これが「アプリ」と「Edgeでのブラウザ認証」にまで拡張される。特に後者は、FIDO対応のWebサービスであればパスワード入力なしでサイトにアクセス可能となるため、使い勝手が大きく向上するとみられる。
2つ目は手書き入力機能「Windows Ink」のさらなる強化だ。デモストレーションでは画面内に表示されるバーチャルな定規を使っての線引きだけでなく、PowerPoint等でのオブジェクトの並べ替え、地図アプリでの距離やルート設定など、さまざまな場面で活用できる様子が紹介されている。
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