使い方は簡単で、これまでコンセントに直接差し込んでいた電源ケーブルを、HS105を介して差し込むようにするだけだ。これにより、スマホアプリ、もしくはスマートスピーカーから、簡単に電源のオンとオフが行えるようになる。ちなみにAlexaは「スマートホームスキル」を利用しているため、「○○(端末名)をオンにして」「オフにして」という簡潔な音声コマンドで済み、また定型アクションにも組み込める。
HS105が優れているのは、本体にも電源ボタンが用意されていることだ。スマートプラグは、スマホもしくはスマートスピーカーから操作できるのが売りだが、実際の利用シーンでは、いついかなる場合でもそれらから操作するわけではない。機器に近寄って手動で電源をオン・オフしたい場合もあるし、静かな夜中など音声での電源オン・オフがためらわれる場合もある。
HS105はそうした場合でも、本体の電源ボタンを使うことで、直接電源をオン・オフできる。以前紹介したオーム電機のリモコンプラグであるOCR-05Wはこれができなかったので、実際に使っていても、HS105の使い勝手は非常に優れていると感じる。
またHS105は、本体の角の部分にLEDが搭載されており、通電中は青く点灯する。一見するとアンバランスな位置にLEDがあるように思えるが、この位置であれば正面はもちろん側面からも、また上面からもLEDの点灯状況が確認できるので、非常に合理的な設計だ。
この他にHS105は、Kasaアプリを使ってスマホからのオン・オフも行える他、就寝時などに使えるタイマー機能、さらに外出時・帰宅時に合わせて電源をオン・オフするおでかけモードなど、多彩な機能を備えている。また当日・過去7日・過去30日の稼働時間も記録できるなど、機能は豊富だ。
以上のように、スマートスピーカーで使えるスマートプラグとしては国内第1弾となるHS105は、単体での完成度も高く、また前述の電源ボタンやLEDの位置など、カユいところを的確に押さえている。決定版ともいって差し支えないデキであり、現在Amazon EchoがHS105とのセット販売を大々的にアピールしているのも、ごく当然といったところだ。
スマートプラグを国内で販売するに当たっては、技適の取得という手続き上の問題だけでなく、アプリのローカライズ、さらに海外仕様の3Pプラグを日本向けに2Pに差し替えなければいけないといった、ソフト・ハードそれぞれでの対応が必要になる。この状況は今後も変わらないことから、同種の製品が出て来るにしても、その点数はごく限られたものになると考えられる。
こうしたことから、わざわざ競合製品の発売を待って完成度を比較し、その上でどちらかを購入するといった慎重な検討の必要は全くない。むしろ下手に待てば待つほど機会損失になりかねず、その利便性の高さ故、1台買うと2台、3台と欲しくなることを心配する方が先だろう。価格は5200円、Amazon.co.jpでの販売価格は3900円(いずれも税込)。Amazon Echoのユーザー、Google Homeのユーザー、どちらにもお勧めできる製品だ。
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