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» 2019年01月08日 14時00分 公開

「Cintiq 16」と海外産の廉価液タブを徹底比較 人気プロ絵師が描き心地をチェック (1/6)

液晶ペンタブレットのエントリー価格帯に飛び込んだワコムの「Cintiq 16」と、魅力的な価格で注目を集める海外廉価液タブ「Artist Pro 16」「Artitst 15.6」「Kamvas Pro 13」を比較レビュー。性能から実際の描き心地までrefeia先生がチェックするよ!

[refeia,ITmedia]

 こんにちは!イラストレーターのrefeiaです。最近、5万円を切るぐらいの低価格の液晶タブレットが絵師さんの間で流行っていますよね。自分は既にCintiq Proを使っているので必要というわけではないですが、どれくらい「使える」ものなのかはずっと気になっていました。それで、2018年の暮れに編集Gさんに声をかけたんですよね。

れふぇ ちょっと今更感あるけど、そろそろ海外メーカーの廉価液タブの横並びレビューとかやりたいんですけど……

編集G いいですね! ところで来月、ワコムが廉価液タブを出すんですが

れふぇ !?

 そういうこと先に言ってくれない!? 触りたい! ……というわけで今回は、ワコムの新機種「Cintiq 16」を交えて、編集部で用意できたXP-Pen「Artist 15.6」「Artist Pro 16」、HUION「Kamvas Pro 13」を一気に見ていこうと思います。ちょっと機種が多いのでざっくり感ある内容になると思いますが、よろしくお願いします!

レビューする4機種を紹介

 まずは早速、4機種の概要を見ていきましょう。

4機種の外観
  • ワコム Cintiq 16

 15.6型、フルHD。長らくCintiq Proシリーズを出してきたワコムによる、“Proでない”スタンダードラインの液晶タブレット。2019年1月発売。価格は記事執筆時点で、ワコムストアで7万円前後が予定されています。概要はニュース記事を参考にしてください。

  • XP-Pen Artist 15.6、Artist Pro 16

 15.6型、フルHD。Artist 15.6はバッテリーレスのペン、Artist Pro 16は高品位なディスプレイを訴求したモデルです。実売価格がそれぞれ4万円前後、5万円前後です。

  • HUION Kamvas Pro 13

 13.3型、フルHD。高品位ディスプレイとバッテリーレスのペンを訴求したモデル。実売価格が4万円前後です。

 次にケーブルの仕様をチェックしていきます。こう言うのもなんですが、Cintiq Pro 16ではわりと苦労したので……。

4機種のケーブル接続

 Cintiq 16は従来の三又ケーブル(電源、USB、ディスプレイ)を独自コネクターで本体に接続してフタをするタイプ。Cintiq Pro 16のような煩雑さがない安心感ある仕様。ただし、スタンド使用時にケーブルが上からニョロっと出てしまうのは、やや見苦しいです。

 Artist 15.6はUSB Type-Cの三又ケーブルを、ケーブルのツマミごと本体に差し込む仕様です。通常のUSB Type-Cコネクターにありがちな、手をぶつけて壊しそうな恐怖感が少なくてうれしいですが、横出しなので、キーボードなどのデバイスの配置によっては邪魔になる可能性があります。

 Artist Pro 16は3つのケーブルをそれぞれ接続する方式。とても安心感がありますが、置き方に気を遣わないと机の上が見苦しくなります。

 Kamvas Pro 13もUSB Type-Cの三又ケーブルですが、これはL字のツマミごと本体に差し込まれる形式で、安心感も見た目も良く、ケーブルの仕様はこの機種が一番洗練されているように見えます。

 さて、どんどん行きます。続いてスタンドなどの設置性について見ていきましょう。

4機種の裏面

 Cintiq 16は最近のCintiqシリーズと同様の内蔵スタンドです。横開きなのでやや気持ちよくないとはいえ、足の下に本などを積んである程度角度を調節することもできそうです。75mmピッチのVESAマウントに対応していて、別売の調節範囲の広いスタンドも用意されています。

 Artist 15.6は潔く、何もなし。本体がきれいな板状なので自力で工夫しやすく、自分も含めて、よく分からないものがついているよりは都合が良いという人もいると思います。

 Artist Pro 16は調節範囲が広いスタンドが付属していて、これを取り外すと75mmピッチのVESAマウントになります。本体に厚みがあってスタンドも厚いため、寝かせた状態では画面が少し高い位置になります。

 Kamvas Pro 13は汎用っぽいタブレットスタンドが付属しています。今どきだとタブレット端末を所持している場合があるので、こういう物がある意味一番うれしいかもしれませんね。

 まとめると、一長一短あるとはいえ、買ったままの状態で角度の調節範囲が広いArtist Pro 16が使いやすいです。自分個人の感想としては、全てがそのままでは済まないという結論になります。首や肩の負担を避けるために立てて使いたくて、大きくないタブレットは立てるならば高い位置にマウントする必要があります。結局VESAマウントか自作の台かなあ、となってしまうわけです……。

 ペンの外観も見ておきましょう。

置く順番を間違えました

 ……。

 あまりにも似ているので、何度もどれを手に取ったらいいか分からなくなりました。重量はいずれも約14~15gで、持った感じも非常に似ています。機能上の差異を挙げると、

  • Cintiq 16のペンは逆側に消しゴムがある。他の機種は消しゴムなし
  • Artist Pro 16はペンの逆側に充電端子があって、USBから充電をする必要がある

ですね。どのペンも8192段階の筆圧検知に対応しています。

 Cintiq 16に上位機と同じPro Pen 2が採用されているのはうれしい点です。Pro Pen 2はCintiq Proで日々使っていますが、もはや性能に加えて感触の時代というのを思い知らされた世代でした。だって同じペンが採用されていて同じぐらいの面積のIntuos Pro Largeが5万円とかじゃないですか。液タブ代いくらだよ!です。良い時代になったものですね。

 ただしCintiq 16はハードフェルト芯が付属せず、画面を傷める恐れがあるため使用も非推奨とされています。

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