Windows 10の次期大型アップデート「19H1」で目指すもう1つの方向性鈴木淳也の「Windowsフロントライン」

» 2019年01月18日 08時00分 公開

 先日、2019年春にも正式リリースが見込まれるWindows 10の次期大型アップデート「19H1」(開発コード名)について、原稿執筆時点での最新情報を紹介した。

 ここでの話題はセキュリティが中心だったが、その後、時間をおかずに「アップデート」そのものに関する話題が一気に出てきている。Windows Updateに関して「対応が性急すぎる」という批判が一部ではあるものの、この部分に積極的に介入してくるのは、Microsoft自身が弱点であると認識し、同時に一番のセールスポイントだとも考えているからだ。今回はこのあたりをまとめてみたい。

次期大型アップデートの19H1で採用される「Reserved Storage」

 米Microsoftは1月9日(米国時間)に、Windows Insider Program参加者のFast Ring向けに「Build 18312」の提供を開始したが、ここで新機能として「Reserved Storage」の解説が行われている。

Windows 10 2019年1月9日(現地時間)に公開された「Windows 10 Insider Preview Build 18312」

 従来まで、Windows OSでは各種アップデートやテンポラリファイル、システムキャッシュなどの作業ファイルをストレージの空き領域に一時的に作成する仕組みを採用していた。そのため、「(見かけ上の)空き容量は十分あるのにストレージの容量不足について警告が出る」という経験をした人もいるだろう。

 特にデスクトップPCでCドライブだけを容量の少ないSSDなどの高速ストレージにしていたり、あるいは小型タブレットなどで100GB未満のストレージ容量しかないデバイスを利用していたりする場合など、パフォーマンスを落とさずにディスクの空き容量を確保するのに四苦八苦することになる。

 2019年の春にリリース予定の19H1では、新たに「Reserved Storage」の概念が導入され、こういった一時ファイル作成のために「どの程度の空き容量がOSによって必要とされるのか」を意識することなく、OSが用意する「Reserved Storage」の領域内で処理が行われるようになる。

 ただし、Reserved StorageはOSによって一度確保されるとユーザーが直接触ることができなくなり、その分ストレージの空き容量が減ることになる。現在Reserved Storageの容量は7GBが想定されており、Microsoftによれば「診断データとフィードバックから容量を最適化する予定」だという。

 この7GB自体も一定ではなく、例えば「言語パック」を導入して複数の言語を同時にWindows 10で利用しているケースなどでは、システムが7GB以上の容量を要求する場合もある。また、基本的にはReserved Storageの範囲内で作業を完遂するように動作するが、Windows Updateなど場合によっては予約容量を超過させてしまうケースがある。

 その場合、Reserved Storageではない通常のストレージ容量を若干消費したり、USBメモリや外部HDDなどを利用できるようWindows 10が通知を行ったりする仕組みとなる。

Windows 10 MicrosoftのServer & Management BlogsにあるReserved Storageの説明

 なお、現在のところ19H1が正式リリースされた段階でReserved Storageがデフォルトで有効になるのは「(19H1が)プリインストールされたPC」「(19H1を)クリーンインストールした場合」のみに限られ、それ以外のケースで単純に19H1にアップデートした場合は、設定アプリでオプション機能を有効化しない限りはReserved Storageで7GBを消費されることはない。

 この新機能は「Build 18312」で大々的に発表されたものだが、実際には「Build 18298」以降のInsider Previewで機能自体は既に導入されており、Reserved Storage Questを通じて機能を有効化することで利用を開始できる。どのような挙動になるのか、興味あるWindows Insider Program参加者は試してみるといいだろう。同機能の詳細についてはTechNetの記事が詳しい。

Windows 10 Reserved Storageの設定メニューを確認したところ

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