AMD、HPC向けのGPUアクセラレーター「AMD Instinct MI200」シリーズを発表 業界初のマルチダイGPU構成を採用

» 2021年11月09日 13時28分 公開
[ITmedia]

 米AMDは、このほど開催したオンラインイベント「AMD Accelerated Data Center Premiere」にて最新GPUアクセラレーター「AMD Instinct MI200」シリーズの発表を行った。

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 HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)およびAI用途向けをうたったGPUアクセラレーターで、220基のCompute Unitを搭載する「AMD Instinct MI250x」と208基のCompute Unitを搭載する「AMD Instinct MI250」の2モデルを用意。業界初のマルチダイGPU設計を用いたことで前世代GPU比で1.8倍のコア数と2.7倍のメモリ帯域を実現している。

 AMD CDNA 2アーキテクチャを採用しているのも特徴で、倍精度(FP64)のHPCアプリケーション利用時で最大47.9TFLOPS、AIワークロード時(FP16)380TFLOPSの高性能を実現した。

製品モデル AMD Instinct MI250x AMD Instinct MI250
Compute Unit数 220 208
ストリーム・プロセッサ数 14,080 13,312
FP64/FP32 Vector(ピーク時) 〜47.9 TFLOPS 〜45.3 TFLOPS
FP64/FP32 Matrix(ピーク時) 〜95.7 TFLOPS 〜90.5 TFLOPS
FP16/bf16(ピーク時) 〜383.0 TFLOPS 〜362.1 TFLOPS
INT4/INT8(ピーク時) 〜383.0 TFLOPS 〜362.1 TFLOPS
HBM2e ECCメモリ 128GB 128GB
メモリ帯域幅 3.2 TB/sec 3.2 TB/sec
フォームファクター OCP Accelerator Module OCP Accelerator Module

 また同イベントでは、次世代のAMD EPYCプロセッサを含む「Zen 4」のデータセンター・ロードマップについても言及された。

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 サーバ向けCPUのEPYCシリーズとしては、新たな3Dチップレット・パッケージング技術である「AMD 3D V-Cache」を採用した第3世代AMD EPYCプロセッサを発表。製品は2022年第1四半期に発売予定となっている。

 クラウドネイティブをアプリケーション向けをうたった「Zen 4c」コアも発表。Zen 4と互換性を有しており、最大スレッド密度が重要となるクラウドでのワークロード向けとしてより高いコア数の構成ができるよう最適化されているのが特徴だとしている。同コア搭載製品として、128個のZen 4cコアを採用した“Bergamo”プロセッサを予定しているという(2023年前半に出荷予定)。

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