PC向けWebブラウザのなかで近年シェアを伸ばしているGoogleの「Chrome」。シンプルな画面や表示の素早さ、複数台のPC間でのブックマーク共有、多彩な拡張機能といった魅力を備えたブラウザだ。
そんなChromeで閲覧しているさまざまな情報を簡単にAndroid端末に送信できるアプリが「Google Chrome to Phone」だ。同アプリを利用すると、例えば往訪の際に、PC側で先方の所在地をGoogleマップで調べた後、その情報をワンクリックでAndroid端末に送り、移動中にAndroid端末のGoogleマップで確認する――といったことができる。
今回紹介するアプリはAndroid 2.2以上のOSを搭載した端末でしか利用できない。これは、Android 2.2から搭載されたC2DMと呼ばれるデータ送信機能をアプリが利用しているためだ。
利用するために、まずはPCのChromeに「Google Chrome to Phone」という拡張機能をインストールしよう。インストールが終了すると、画面右上に専用ボタンが追加されるはずだ。同ボタンをクリックし、Chrome to Phoneに自分のGoogleアカウント(Android端末と同様のアカウント)でログインすれば、PC側の準備はできたことになる。
Android端末側ではまず、AndroidマーケットからChrome to Phoneをインストールする。インストール後は指示に従ってセットアップをしよう。このとき「リンクを自動的に起動する」をチェックしておくと、PCから情報を受け取った際に、その情報を扱うアプリが自動的に起動するようになる(起動できるアプリが複数ある場合は、選択画面が出る)。
さて、これで準備は完了。試しにChromeで適当なWebサイトを表示し、Chrome to Phoneのボタンをタップしてみよう。自分のAndroid端末にリンクが送られるはずだ。さらに、ブラウザでYouTubeを見ていればYouTubeアプリに、Googleマップを見ていればGoogleマップアプリにリンクを受け渡すこともできる。
また、Webサイト上の電話番号やテキストをブラウザ側で選択(右クリックを押しながらドラッグ)し、ボタンをタップすると、選択したその情報を端末に受け渡せる。PCからAndroid端末に情報を送る際にメールを使うユーザーも多いと思うが、このアプリを使えばよりシンプルに情報を受け渡せるだろう。
筆者が特に便利だと感じたのはURLの送信機能。移動中に目を通したいWebサイトの記事のURLをまとめて端末に送信しておけば、スキマ時間にさっと読めるのがいい。こうした利用スタイルは「Evernote」のようなクラウドノートサービスにも近いものがあるが、「Chrome to Phone」はより手軽に利用できる。
ちなみに、Chromeと同様に名の知られたWebブラウザであるFirefoxでも、同じような機能を利用できる。「FoxToPhone」というアドオンをブラウザにインストールすれば、本アプリが利用できるのだ。Chrome、Firefoxユーザーはインストールしておいて損のないアプリだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.