音楽や写真のデータだけでなく、Officeドキュメントやテキストファイルなど、Android端末にはさまざまなデータを保存できる。しかし、例えばWindowsの「エクスプローラ」のような総合的なファイル管理機能をAndroidは標準で持っていない。過去にダウンロードしたファイルをフォルダから開いたり、あるフォルダに特定のファイルを集めて探しやすくしたり――そうしたことをしたいなら、ファイル管理アプリをインストールしよう。今回は、SDカードや端末本体のフォルダにアクセスでき、無線LANでPCのフォルダにもアクセスできる高機能なファイル管理アプリ「ESファイルエクスプローラー」をレビューしていく。
まずは基本操作から紹介しよう。アプリを起動すると、SDカード内のフォルダがアイコンとともに表示されるはずだ。試しにどこにどんなファイルが入っているか確認してみるといいだろう。例えば「DCIM」には写真が、「download」にはインターネットでダウンロードしたファイルがあったりする。
フォルダ一覧のすぐ上には6つのボタン枠があり、各ボタンでいろいろな操作ができる。SDカードではなく端末本体のフォルダが見たければ、左端の星のボタンを押して「携帯」を選ぶ。逆にSDカードのフォルダに戻る時は星ボタンを押したあとに「Home」だ。右端のボタンでは、フォルダの表示スタイルを変更することもできる。
左から2番目のボタンは複数選択のためのボタンで、3番目の虫めがねボタンではフォルダやファイルの検索機能が立ち上がる。その隣のボタンは上の階層のフォルダに移動するためのものだ。
右から2番目のボタン枠には複数のボタンが収納されていて、左右のフリックで切り替えられるほか、各ボタンは長押しにより別の機能が使えたりもする。紹介しだすとキリがないので、詳細はアプリのヘルプで確認してほしい。
フォルダやファイルを長押しすると、コピーや削除といった各種の操作ができる。コピーあるいは切り取ったファイルを貼り付ける際には、該当するフォルダを開いた状態でMENU→オペレーション→貼り付けだ。PCのエクスプローラ感覚でいろいろな操作ができる。また、同アプリはフォルダの新規作成にも対応していて、MENU→新規→フォルダを選択すれば作成できる。
また、同じ開発会社の「ES Task Manager」や「ESセキュリティマネージャ」、「ES Bookmark Manager(Beta)」といったアプリとの連携機能も特徴の1つ。これらのアプリをインストールすれば、ブックマーク、タスク、セキュリティの管理も行える総合的なAndroid管理アプリとして利用できるようになる。
ES Task Managerのメニュー画面は日本語表示が分かりやすい。タスクマネージャアプリに慣れていない人でもこれなら使いやすいはずだ。終了させたいアプリの「×」を押すだけと操作はシンプル。すべてのタスクを選択することもできる。
ESセキュリティマネージャは英語表示だが、操作は簡単。アプリの起動時のパスワードロック機能や、不正データのスキャン、リモートロック設定ができる。手軽に使えるセキュリティアプリとしては申し分ない。
ES Bookmark Managerは、ブラウザのブックマークや連絡先、ビデオや音楽といったマルチメディアファイルの編集ができる。日本語訳が少し変だが、そのあたりはご愛嬌だ。
さらに、無線LANによるPCとAndroid端末間でのフォルダ共有機能も同アプリの魅力だ。PCとAndroidが同じ無線LANアクセスポイントに繋がっていることが利用の前提となる。また、PC側でフォルダ共有機能をオンにする必要もある。方法が分からない読者はマイクロソフトの解説サイトを参考にしてほしい。ちなみに、例えばモバイルWi-Fi系のルーターだと上手くつながらなかったりと、環境によって使えないケースもあった。Dropboxなど最近は便利なクラウドストレージもあるので、上手くいかなければそちらを使うのも手だ。
このほか、細かい点だが画面のデザイン変更ができるのが面白い。MENU→設定で、背景色やテーマの変更やフォルダの色の変更が可能だ。また、ファイルの並び順の変更などもここで設定できる。
複数のアプリを連携させて使えるだけでなく、Wi-Fi接続でPC内のフォルダを閲覧できる強みを持った「ESファイルエクスプローラー」。これだけの機能を搭載しながらも無料というのがありがたい。Androidを購入したら最初にダウンロードしたいアプリのひとつといえるのではないか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.