今度は新人のMさんにお話を伺いました。MさんはWさんのようにクリアフォルダなどは持ち歩いていないようです。
「僕は紙を使うほうではないのでパソコンと携帯で処理しています。パソコンではcheck*padを使っています。前回GTDをやったあとに書き出したリストは全部check*padに入れました」
「またここ二週間、気になることができたらすぐにcheck*padに入れるか、パソコンが手元にない場合は携帯にメモしています。もともと携帯メールにメモをする習慣があったのでこれに関してはあまり苦労していないですね。それからcheck*padはメールで項目が追加できるので、何か思いついたら『次にとるべき行動』リストにどんどん追加していますね」
Wさんと比べ、Mさんはデジタルツールを駆使しているようです。週次レビューはどうだったのでしょうか。
「正直にいうと週次レビューを最初やるときはなんとなく面倒な気がしました。多分週末に時間を使うことが嫌だったのかもしれません。ただ初回にGTDを実践したときの気持ちよさを覚えていたのでとにかくやってみました。やってみるとやっぱり気分はいいですね(笑)。その前の週にやったことを振り返ると達成感があるのも気分がよいです。またリストをきちんとこうして頭の外に出していると常にそこに整理されていると感じることができます」
「実際に行った作業ですが、すべてのリストを見直したあとに、頭の中の気になることを例のフローチャートで処理して適切なリストに振り分けていきました。この処理はすぐにできるようになりましたね。実際に週次レビューにかかったのは20分程度でしょうか。これは僕が新人なのであまり抱えている仕事がない、ということが原因かと思います」
Wさんのようにうまくいかなかった点があったのでしょうか。
「うまくいかなかった点はWさんと似ています。やはり長く居続ける項目があって最初の週はどうしたものかな、と思っていたのですが、入れているリストが間違っていることに気がついて、それからはうまくいっています。あとは……あえて言うなら次回週次レビューをやるときに『面倒だなぁ・・』と感じそうだ、ということでしょうか。しかし、やったあとの気分がいいのできちんとやりますよ(笑)」
WさんもMさんも、基本的にはうまくGTDが回りはじめているようです。しかし真にGTDの価値が発揮されるのは週次レビューが継続して行われるようになってからです。
WさんとMさんには次回、1ヵ月後にまたお会いする約束をしました。果たして彼らはGTDを使い続けることができるでしょうか。またGTDは彼らの生活をどのように変えるでしょうか。また1カ月後にレポートします。
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