東芝によれば、まず4K出力が可能な「Dynabook」をリリースする計画であり、実際にHDMI経由で4Kモニターとして利用する展示を行っていた。Google Mapsを起動してより広範囲な地図を表示するデモのほか、Adobe Photoshop等の画像編集ソフトで等倍表示してもまだ十分な編集領域を確保できるなど、「画面の広さ」をアピール。またニコンの「D800」で撮影した画像データをそのまま表示し、拡大せずとも画面を凝視すれば細かい部分が直接見えるなど、高精細ディスプレイを最大限に生かしたものとなっている。とくに動物の写真では毛先までがきちんと再現されており、その効果をしっかり体験できた。D800の有効撮影画素は4Kテレビのおよそ4倍であり、実際のデータはさらに細かい情報で構成されているが、それでもなお4Kテレビでは画質を体験するのに十分な表現能力を持っている。

今回の展示デモの1つ。4K出力が可能なDynabookを2013年にリリースし、4KスクリーンのPCでの利用を提案する(左)。最近のデジタルカメラでは2000万画素を上回る撮影能力を持つものも少なくないが、こうした高精細イメージを可能な限りそのまま表示可能な大画面で表示できる(右)
(左)。生の写真データをそのまま画面に投影しているため、従来であればつぶれてしまう部分が細かく再現され、絵自体に立体感が出てくる。なお展示で使用しているデータはニコンが「D800」で撮影したサンプルの提供をそのまま受けたものだという(左)。ニコン「D800」のCMOSセンサーは3680万画素であり、4K TVの有効画素数(約830万)と比べても4倍以上ある(右)
写真サンプルの1つ。これは大英博物館の図書館を撮影したもの。書棚の区切りまで確認できる。このほか動物のイメージ映像では、毛先の細かい表現まで再現できている(左)。Google Mapsでは画面の解像度に応じて読み込むマップデータの画像量も増えるようになっている。つまり解像度が高いディスプレイを利用すればするほど、一度に表示可能な地図の範囲が広くなる(右)また会場では、4Kソースを使ったCG映像やゲーム映像の動画デモも行われていた。十分な品質を持った4K動画はまだ少なく、4K表示が可能なグラフィック処理能力を持ったPCやゲーム機も限られるが、フルHDが中心でBlu-ray Discで供給される映画やTVコンテンツよりは、4Kクオリティーにより近いといえる。画面ではサッカーゲームのデモが行われていたが、画像のリフレッシュレートが秒間30フレーム以下ということもあり、フィールドを高速スクロールすると画面が突然ワープしたような動きになる現象が見られた。より滑らかな映像を実現する場合、出力側マシンの性能やデータ転送速度がネックとなるかもしれない。
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