作品名 | 恋愛適齢期(SOMETHING'S GOTTA GIVE) |
監督 | ナンシー・メイヤーズ |
制作年・製作国 | 2003年アメリカ作品 |
今日もハリーはオープンカーの助手席にとびきりの美女を乗せてドライブ。仕事絡みの電話にも、片手に携帯、片手でハンドルを握り、スマートに対応します。
ハリーは音楽ビジネスで大成功しており、恋人にも不自由したことのない独身貴族。最近知り合った30歳も年下のマリンとロマンチックな週末を過ごすため、海辺の別荘を目指しました。
マリンの母親が所有する別荘は洗練されたインテリアで、ムードは高まるばかり。ベッドルームで服を脱ぎ捨てたところ、なんとハリーは見知らぬ女性に遭遇してしまいました。そう、それがマリンの母親・エリカだったのです。
慌てて服を着て、立ち去ろうとするハリー。そこにはエリカの妹のゾーイも現れ、ハリーを引き留めたのでした。仕事に集中するために別荘へやって来た劇作家のエリカは、思わぬハプニングに大迷惑。しかし、エリカには次なるトラブルが。突然、ハリーが急な心臓発作を起こし、完全に意識不明に陥ってしまったのです。
怯えて何もできないマリンに代わって、救急処置をする頼もしいエリカ。人口呼吸までやってのけた後、病院へ運び親族の代わりに冷静に医師の診断を聞くことに。ハリーは絶対安静が必要でしたが、病院を嫌がり、しかたなくエリカの別荘で静養させることになってしまいました。
居候する立場なのに、ハリーの態度は一家の主のように尊大で、エリカはイライラしっ放し。しかしハリーは仕事の電話ならしょっちゅうかかってくるのに、恋人のはずのマリンからの連絡は途絶え、他のガールフレンドに連絡してもつれない態度。寂しい気持ちが募ります。そんなある夜、ハリーはエリカのホームページを調べ、エリカのアドレスにメールを送ってみました。
「何してる?」
エリカは突然のメールに驚きつつもすかさず返信。
「仕事中よ」
インスタントメッセージを送りあい、普段顔を合わせて交わせない会話を楽しんだのでした。こうして少しずつ、おたがいのことを理解し始めたエリカとハリー。しかし、その時エリカが気になっていたのは、ハリーの担当医ジュリアンの存在。ジュリアンはエリカの作品の大ファンで、隠さずにエリカへの好意を表してきました。
離婚後、恋らしい恋もしてこなかったエリカは、20歳も年下の男性のアプローチにとまどいながら喜びを感じていたのです。ジュリアンに誘われて食事に出かけた夜は、エリカは夢見心地で過ごしました。翌日ジュリアンの携帯電話からはエリカにこんな連絡が。
「朝の5時から君に電話をかけたくて我慢してたんだ」
どうやらエリカ以上にジュリアンの気持ちは熱くなっている様子。幸せいっぱいのエリカはイライラも収まり、周囲にも優しく接することができるように。そうして数日を過ごすうちにハリーの態度も変化してきたことに、エリカは気付きます。どうやらハリーもエリカに惹かれ始めたようなのです。エリカも、同年代だからわかりあえるハリーの魅力を感じていました。
こうして始まった奇妙な三角関係でしたが、ハリーの回復と同時にあっけなく崩れてしまいます。ハリーが若い女の子と仲良くしているところを、エリカは目撃してしまったのです。その時はじめて、自分がハリーを愛していることに気付くエリカ。慌てて携帯電話だけを手に持って、ハリーのもとから立ち去ろうとします。
ハリーも気付いてエリカを追いかけますが、持病で心臓が苦しくなり追いつけません。そこでエリカの携帯に電話をかけます。
「エリカ!」
「何よ!」
「殺す気か」
「もう行かなきゃ……」
エリカは自分の本当の気持ちが分かったのに素直になれず、ハリーから離れてしまいます。留守電を確かめるとそこにはジュリアンからのメッセージが。エリカは、優しいジュリアンを選ぶのか、それとも?
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