MP3フォン、韓国で流行中〜著作権問題も沸騰韓国携帯事情(3/3 ページ)

» 2004年12月07日 14時52分 公開
[佐々木朋美,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

 月額定額制で、曲の試聴やダウンロードが無制限な点も特徴。ダウンロードには会員登録が必要で、料金はダウンロード・ストリーミング両方が可能な「フリークラブ」が4500ウォン/月(初回は5000ウォン)、ストリーミングのみ可能な「ストリーミングクラブ」が3000ウォン/月となる。

 サービス自体はPC、携帯、MP3プレーヤーのすべてに対応している。PCで聴く場合は「MelOnプレーヤー」というソフトを利用することで、曲の購入から再生、携帯電話への転送が可能。一度PCにダウンロードした曲の期限は1カ月+7日で、それ以降は利用料金を支払わなければ継続して聴くことができないようになっている。

 MelOnは、1曲ダウンロードするごとに課金されるユーザーの不満を解消すると同時に、著作権団体の利益も守るという、双方の利益を保つ新しいサービスといえる。MelOnは今後、韓国のMP3ダウンロードポータルとして大きく飛躍するのではないかとの見方もある。

Photo 「MelOn」のトップ画面。MP3音楽だけでなく、着メロや、MelOnに対応したCOWON製MP3プレーヤも販売している
Photo 携帯電話のMelOnトップ画面。JuneやNateから利用可能だ

 12月1日には、SK Telecomに対抗したLG Telecomが新たな音楽配信サービス「musicON」を開始した。musicONも、PCと携帯の両プラットフォームに対応。2005年5月31日(LG Telecom新規顧客は2005年6月30日まで)までは全曲を無料でダウンロードできるなど、という大胆なキャンペーンを打ち出し顧客獲得を狙っている。

 LG Telecomが、大衆音楽非常対策協議会に100億ウォン(約10億円)もの「音楽発展基金」を贈ったという点も注目だ。このうち60億ウォンは著作権料やサイト運用費などに使われ、残りの40億ウォンは有料化技術開発などに使われる予定。つまりmusicONは、著作権団体と合意のうえ開始された韓国初の“業界お墨付き”のサービスということになる。ちなみにSK Telecomは合意せず単独サービスを始めたため、協会から批判の声が出ているようだ。

 LG Telecom側は、合法サイトで音楽を無料で提供することで音楽界を発展させると同時に、有料音楽配信サービスの啓蒙活動も行いユーザーを合法サイトへ誘導できるとしている。一方コンテンツプロバイダやほかのキャリアは、これは一部関係者だけが潤う談合でしかなく、これにより有料コンテンツを買う人がいなくなると反論している。

 現在、MelOn、musicONともに激しいCM合戦中で、今年中にはKTFも音楽配信サービスを始めるという。音楽を無料でダウンロードすることが習慣となっている韓国で、有料化サービスは根付くのか。今後はユーザの選択にかかっている。

 携帯でMP3ファイルをダウンロードする方法はとても簡単だ。ここでは、SK Telecomの「June」を例にとって説明しよう。

 まずJuneのトップページから「ミュージック」へ入り音楽を選択すると、音楽データやミュージックビデオをダウンロードできる画面に移る。後はここから好きな曲を選んで、ダウンロードすればいい。

(上段左)Juneのトップ画面。音楽をダウンロードする場合は、3番のミュージックを選択する。(上段右)ミュージックのトップ画面。歌手別、ジャンル別など、多様な方法で音楽を探せる。(下段左)曲の試聴やダウンロードをする画面。試聴は無料、ダウンロードは700ウォン(約70円)、高音質ダウンロードは800ウォン。(下段右)ダウンロードした曲を聴いている画面


佐々木朋美

プログラマを経た後、雑誌、ネットなどでITを中心に執筆するライターに転身。現在、韓国はソウルにて活動中で、韓国に関する記事も多々。IT以外にも経済や女性誌関連記事も執筆するほか翻訳も行っている。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月29日 更新
  1. ティム・クックCEOが「もはや限界」と値上げに言及――すでにAndroidでは値上げラッシュが始まる (2026年06月28日)
  2. 「モラルが欠如している」──LINE安否確認で“悪ふざけ”、SNSで批判の的に (2026年06月26日)
  3. スマホの「SIM組み合わせ」を3カ月で3回も変えた話 楽天モバイル→日本通信→Y!mobileからの移行先を思案中 (2026年06月29日)
  4. 松屋の券売機が「思いのほか使いやすかった」 それでもネットで不評なのはなぜ? (2026年06月29日)
  5. ダイソーで770円の「備えラジオ」は“備える”以上に”ノスタルジック”だった件 目的に徹したシンプルさが懐かしさを呼ぶ (2026年06月27日)
  6. ソニー「aiboはやめません」──“次の開発”も明かす オーナーに「安心してください」と呼びかけ (2026年06月27日)
  7. NHKはなぜ「スクランブル化」しないのか? 「公共放送」という位置付けが足かせ? (2026年06月27日)
  8. ソフトバンクの5G通信が速くなる「Fast Access」を試す 非対応回線と有意な差も、見えてきた“次の課題” (2026年06月27日)
  9. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  10. 「日本は6G周波数の議論すら始まっていない」 クアルコムが抱く危機感と、AI時代の次世代通信 (2026年06月26日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー