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» 2005年01月24日 10時57分 公開

1枚で地下鉄から美術館まで〜ソウル市交通カード「T-money」韓国携帯事情(1/4 ページ)

韓国では電車やバスに乗る際、切符を買うよりも交通カードで決済するのが一般的だ。利用は1日約1200万件。クレジットカードや腕時計にまで交通費決済機能がつくなど、デバイスの普及が利用促進につながっている。

[佐々木朋美,ITmedia]

 韓国ではソウルをはじめとした各都市で、その地域のみで使える交通カードが流通している。ソウル市の場合、バスや地下鉄に乗る際、交通カードで決済すれば基本料900ウォン(約90円)が800ウォン(約80円)に割引となるほか、30分以内であれば、たとえバス−地下鉄間の乗り換えであっても、通しの乗り換え料金として計算され、基本料金から払わなくてもいい。交通カードは市民の外出時の必需品となっている。

2004年、新タイプの交通カードが登場

 2004年7月、ソウル市では深刻な渋滞解消のため、バス路線を始めとした大幅な交通制度改革を実施、それと同時に「T-money」という、新たなプリペイド式の交通カードが発行された。さらに5カ月後の12月、「Smart T-money」という、機能的にグレードアップした交通カードが再度発行され、現在は後者の利用促進を図っている段階だ。Smart T-moneyは地下鉄の駅やコンビニのLG25、バス停近くのキオスクで販売されており、そこで料金のチャージもできるようになっている。

 T-moneyの決済方法は、大きく分けて2通りある。1つは日本のSuicaと同じ、料金をあらかじめカードにチャージしておくプリペイド式、もう1つはクレジットカードに組み込まれたタイプで、使った分だけカードの料金から引き落とされる後払い式のものだ。クレジットカードの利用率が高い韓国では、日本と異なり後払い式のカードの人気が高く、利用率はプリペイド対後払いで45対55となっている。

 T-moneyの運営・管理を行っているのが、韓国スマートカードだ。同社の株の35%を保有し筆頭株主となっているソウル市と、T-moneyの開発を手がけるLG CNSが、2003年7月に共同で設立した株式会社で、交通カードに関する開発以外のすべての業務を、ソウル市から請け負っている。

 同社の企画チーム長、チョ・ドンウク氏は、「7月に出たT-moneyは私たちの会社で最初に発行したカードですが、規格も従来通りで、交通機関以外では利用できませんでした。しかし12月に発行されたカードは、規格も国際基準に変更され、コンビニや自販機での買い物のほか博物館の入場料の支払いもできるようになっています。利用チャネルは今後も増える予定です」と話す。

T-moneyの販売や充填を請け負うコンビニやキオスクには「T-money」のステッカーが貼ってある


2004年7月1日に発行されたT-moneyカード。「T」は、Transpotation、Touch、Top、Total、Thanksなどの頭文字から取っている
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