自動保存オンでダイレクトにminiSDカードに保存した場合、3MモードのFINE(もっとも高画質)では約10秒。3MモードのNORMALでは約8秒かかった。2MモードのFINEでは約7.5秒。VGAモードのFINEだと約3.5秒だ。10秒なら待てない時間ではないが、ストレスなくさくさくと撮りたいときは2Mモード以下のほうが快適だ。
撮影以上に気になったのは再生にかかる時間。再生モードにするとデフォルトで9個のサムネイルを画面表示するのだが、miniSDカードの画像9枚分のサムネイルを表示するのに45秒もかかった。さらにそこから1枚を選んでプレビューするのに約12秒。これはちょっとストレスを感じる時間だ。撮るほうより見るほうが大変である。
それでは期待される画質を見ていこう。
まずは晴天下の象のすべり台から。いつもならEXILIM S20を比較対象にするのだが、今回は300万画素AF付きということでカメラを変えてみた。現行機種で単焦点の超小型コンパクトで300万画素というのが見あたらなかったため、キヤノンのIXY DIGITAL L2(500万画素単焦点)を300万画素モードにして使っている。
両者の写っている範囲が違うのは、SH901iSのほうがやや広角気味のレンズを搭載しているため。ちょっと写る範囲が広いのだ。こうしてみると、オートホワイトバランスの違いかSH901iSの方が青みが強く出ているが、そこを除けば実にきれいな写りだ。等倍にして見ても、背景の木々の葉っぱやすべり台の微妙な曲線もきちんと描写されている。300万画素にふさわしいクオリティといっていい。
次はもうちょっと苛酷な条件で、あずま屋を撮ってみた。
コントラストが高い構図で中心部がやや暗いこともあって全体に露出オーバー気味の絵になっているが、IXY DIGITALの絵と比べても大きな違いはない。部分的に絵が流れていたり、松葉など非常に細かいものの描写にキツいところはあるが、これなら上等の部類だ。
同じカットを風景モードを使って撮ってみた。微妙に彩度が上がり、艶やかになっている。
次は青空を多く入れたカット。
ここでは大きな差が出てしまった。IXY DIGITALでは爽やかな青空がきれいに出ているのに対し、SH901iSは空が少し紫がかった薄い膜が降りているようなノイズが見られる。
SH901iSは絞り値がF2.8固定で、明るいところでは無理矢理シャッタースピードを上げて対応する。この場合はなんと1/4000秒。たぶんISO感度はISO100なので、晴天下ではこういうこともあるのだ。こうなってしまった原因は分からないが、おそらく明るすぎることでどこかで光が漏れ、ちょっとした破綻が生じたのではないかと思う。
ちょっと残念だが、カメラ付きケータイとしては十分な写りだ。
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